月別アーカイブ: 2010年2月

列車飛び込み自殺対策強化月間 &ヘルマン・ヘッセ『車輪の下』

本日
JR東日本は
「生きる支援の強化月間」
と名付けたキャンペーンを
始めました。
自殺者数が多い3月
政府が「自殺対策強化月間」
と定めたことを受け
今年初めて実施したものです。
新宿などのターミナル駅で
社員が相談窓口を
知らせるチラシを配りました。
国土交通省によると
首都圏の鉄道で起きた自殺は
2004年度以降増加を続け
08年度は307件
です。
年間300名も死亡する
感染症が発生した
としたら
(うつではなくPTSDだと思われます。
PTSDは、素因のある人の間で心的感染します)
対応がゆっくり過ぎます。
17~31日には
京浜東北線で
「生きる支援トレイン」
と題した列車を
1編成運行し、
車内の広告を
「いのちの電話」一覧など
自殺予防を目的としたもので
統一する予定です。
列車がよく止まってましたね。
多発する路線では
JRの社員さんの表情から
だんだん
元気が消えていきました。
当たり前です。
はっきりと記事にし始めるには
躊躇があったと思いますが、
こんなに多発する不幸な現象を
【否認】することは
よくないと思います。
さて
課題は山積みです。
①自殺の原因の究明
②ご家族のPTSDへの配慮
③JR職員の方々のPTSDへの配慮
④事故目撃者のPTSDへの配慮
①はやはり
PTSDの研究でしょう。
ヘルマン・ヘッセの
『車輪の下』
大変象徴的なストーリーですから
ここから学んでほしいと思います。
主人公は溺死するのですが、
PTSDだと思います。
そして
溺死したのに
タイトルは
『車輪の下』
です。

メスメルは生きている

メスメルという
内科医がいました。

教会の神父が
磁石でヒステリーを治しているのを見て
マネてみると
神父以上の効果が出て
一大ブームになりました。

実際は
ヒステリーという
ウルトラ外向性により
暗示にかかっていただけなので
治癒したわけではなかったのですが。

普通は
人の話をよく聞いて
判断して
肯定してあげるものですが、

優しいお母さんなんかは
子どもが何か言う前から
「そうそう…それで?」と
非常にオープンな態度で
子どもの話を聞いたりしてますね。

内容なんか聞いてないんです。
ただただ可愛くて仕方がない。
目に入れても痛くないってかんじですね。

こういう人は
振り込めサギに気をつけないといけません。

PTSDはヒステリーですから
この治療関係においては
よほど注意しないと
メスメルとヒステリー女性の構図が
容易にできてしまいます。

加えて
【解離】はお手の物なので
先生のためなら
苦行に耐えようとしますしね。

転移・逆転移の大嵐のなか

まるでカルト集団の教祖みたいに
あがめられている支援者は
平成の日本でも
よく見受けられます。

画期的に映りますが
実際は問題が棚上げされ
後に悪化する場合も
結構見受けられます。

メスメリズムは
今でも生きていますよ。
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ひきこもりには【適応指導】ではなく【内観療法】を!

フロイトは
エディプスコンプレックスが
普遍的なものだと思っていたようですが、
ミードによって
グローバルなものではないと
わかりました。
古沢平作は
日本人には
アジャセコンプレックス
というものがあると
発見しています。
今現在、
母親が
自分に対してどうであるか
ということだけではなく
出生前後の愛まで問うという
壮大な【甘え】です。

本当に望まれて生まれてきたのか
という点は外せないんですね。
なので
顔を見せない状況で
食事だけ(ライフラインの維持)
運ばせるんですね。
【父母未生以前の面目】
を観察しているわけです。
本当は
なんであれ
人間として生まれてきたことは
奇跡であり、
それ自体有り難いものですが。
確かに
日本では
何かと
【場違い】を気にしますね。
乾杯の音頭を
誰が取るか
凄く大事です。
お酒が呑めたら
それでいいというものではなく、
どうスタートするか
ですね。
仕事も
依頼されないと
してはいけないものが
多いです。
扱いに困るからですね。
中途半端に
ポニョ的な人は
窒息しそうになってます。
うまくいかないことがあると
「生まれてきてよかったんだろうか」
と思いはじめ、
「生きていていいですか?」
となるんですね。
いいに決まっています。
当たり前です。
なのに
【自明性の喪失】
という非常に哲学的な
存在論に取り組んでいるのです。
だから
その路線の
延長にある
【内観療法】は有効で
(屏風の隅で回想→偉大な愛を知る)
お兄さん風ふかして
先生風ふかして
行動療法的な慣れや
教育で
【適応】させようとすると
「【自力】で自立します」と
拒否されてしまうのでしょう。
この国では
依存症でも【自力】克服ですからね。
ひきこもりの
彼らの方が
現実をよく見て
深く哲学してることに
専門家は気づくべきです。

落語【鷺とり】と『崖の上のポニョ』

『崖の上のポニョ』が
世紀の公案アニメであり

年間3万人の命の絶望が
12年も持続したり

年間100人の子どもが
虐待死している

そんな不安と神経症の時代に対する
緊急メッセージでもある

要するに

普通の人と
公案や禅問答との
関係は明らかだと

幾度か主張してきました。

ポニョが掬われた網のことは
以前に書きましたが

似たようなモチーフを

今日

落語にも
見つけました。

サギをなんとか
だまして捕まえてやろうと謀った男が
空高く連れ去られ
墜落しそうになったとき
目の前の鉄の棒に
かろうじてつかまり
一命を取り留めました。

しかし
高い高い鉄の棒から
どうやって地上に降りたらよいのか
わかりません。

遠いところで
お坊さんたちが
男を見つけ

「人の命を救うは
出家の仕事」と

大きな布団の4隅を
4人で持って

「す・く・ふ・て・や・る」
とのぼりをあげています。

男は喜んで
跳びました。

有り難いことに
無事生還したのですが…

枝雀師匠が叫びます。
「一人助かってぇ
 四人死んだん」

日常のなかで
崖の上に上がって
降りられなくなることがあります。

救いはあるから
よく見て
信じて跳んだらいい
と教えてくれているように思います。

支援者もいのちがけで
支援する必要があります。
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精神科に行くときは雑誌最新号のコピーを持って行こう!

PTSD研究家翠雨の日記
精神科に行くときは
このコピーをお守りにしてください。
うつ病と診断されたら、
「朝、朝日新聞の一面で広告みたんですけど…」
って言ってみてください。
セカンドオピニオンの可能性も
ちらつかせて…
命をまもりましょう!

精神科治療学特集自殺原因 うつからPTSDへ潜在的移行か

うつ病的な診断名は
メランコリー
産褥うつ病
の2つのみでした。
内因性の【うつ病】とはっきり
書かれているのは
ゼロです。
うつ病による自殺の
消極的
完全否定ですね。
陰陽葛藤が起こりそうな
変なマジックに
消化不良を起こしそうです。
「間違ってました」は
絶対【否認】ですね。
あとは…
•解離性障害と自殺
•身体表現性障害における自殺
•摂食障害と自殺
•パーソナリティ障害と自殺および自殺関連行動との関連性
•発達障害の自殺
•アルコール依存症と自殺
•薬物使用障害者の自殺
•ギャンブル依存症(病的賭博)と自殺
•触法精神障害者の自殺
•リストカッターの自殺
•性同一性障害と自殺
•向精神薬療法と自殺リスク
浮かび上がってくるのは
PTSDでしょう?!

精神科治療学 最新号テーマは【自殺―精神科医として何ができるか】の期待度

PTSD研究家翠雨の日記
わが国の自殺者は
12年連続3万人を超え
国を挙げて
自殺対策が
進められているんでしたね。
でもとまらないんです。
精神科医は何をしているんだとか
みな思ってましたが
やっと出ました。
一貫して固く口を閉ざしている
臨床経験豊かな
百戦錬磨の精神科医がいて
そういう
臨床に優れた精神科医ほど
自殺リスクの高い
治療困難例と向き合っているから
そのような臨床家に
重い口を開いていただき
自らの痛みを押して
自殺既遂例にも
言及いただくことによっ て
これまでどこにも語られたことのない
自殺予防の知恵を紹介する
と紹介されています。
内容を見てびっくり叫び
うっつ病が
キ・エ・テ・ル

解離性障害による自殺とか
摂食障害による自殺とか
性同一性障害による自殺とか
PTSD研究の範疇ですね。
確かに
大きく変化してます。

海渡くん【虐待死】父再逮捕と【否認】の【否認】

静岡県警は24日
両親から暴行を受けた後に死亡した
東京都江戸川区
小学1年生岡本海渡(かいと)君(当時7歳)の
継父で電気工岡本健二被告(31)を
強盗容疑で再逮捕しました。

健二被告は
海渡君の事件で
妻(23)とともに
傷害罪で起訴されています。

容疑は
2009年6月2日
男5人で
静岡県磐田市中泉
会社役員宅に侵入し
妻(73)を刃物で脅し
手足を粘着テープなどで縛ったうえ
金庫から約880万円を奪った
というものです。

虐待死した
海渡くんの父親の
暴力性はもはや
病的です。

海渡くんの死のように
典型的でわかりやすい事例さえもが
このような遠回りを経て
やっと認められるのですから、
世の中に
どれほどの
【DV】や【児童虐待】が潜んでいるか
わかりません。

どれだけ多くの人が
子どもが
絶望していることでしょうか。

本日、朝日新聞オピニオン
【虐待死】の特集ページで
記者が書いていたように

【否認】というものを
プロとしてしっかり学んで欲しいです。

理学療法士の国家試験にでも
出るような
基本的な臨床心理学を
あまりにしらない
プロ(?!)が多すぎます。
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朝日新聞『獅子頭』第六話 一太極二陰陽の予感

二順と兄は
父親に連れられ
雑技学校へ向かっていますが…

今の日本と違い、
農村と都会の違いは
歴然

掛け合い漫才の
ボケとツッコミさながらに
おおはしゃぎしています。

本人は大真面目に言っているのですが
バスなんてのを初めて見たので
「家が走ってる」なんて発言の
オンパレードですからね。
ぼけてるようにしか見えない。

ボケとツッコミ
陰と陽ですね。
落語では一人で
陰と陽を演じます。

あっち向いたり
こっち向いたり
しながら

話はどちらでもない
オチを迎えます。

西洋の【二元論】に対して
我々には
易陰陽五行の説の
【一太極二陰陽】の法則があるのでは?
とは私の持論です。

田舎と都会を
統合するとかじゃなくて
都会人になっておしまいと
いうのではなくて
もっと大きなスケールの話に
なるはずです。

学校について
美人の先生に
挨拶します。

農村では
見たことがないような
美人です。

雑技の修行というものの
精神性を暗示しているような
予感もします。

 
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日本一危険な国宝【投げ入れ堂】とポニョ

PTSD研究家翠雨の日記

絶壁に張り付くように建てられています。

鳥取県三朝町の三仏寺「投げ入れ堂」です。

修験道のスーパースター
役行者が
投げ入れて創ったという
伝説がありますが、

まあそれはありえないので

偉い建築家の先生に
「当時の技術で
創れますか?」と
お尋ねしますと、

「できたと思います。
でもたくさん死んだと思いますよ」
とのことです。

修行者も
それを支える人も
みな命がけなんですね。

平成日本の公案
【崖の上のポニョ】の
【個性化】【自己実現】も
命がけなのに

専門家の真剣味に
ちょっと難があります。

1つ面白いことを聞きました。

登るには
登山靴がよさそうでしょう。
でも足首も樹木の根も傷みますから
【わらぞうり】がお奨めだそうです。

PTSD克服にも
常識を離れて
よく考えることが大事だと思います。
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