PTSDとは?

日本トラウマティック・ストレス学会のホームページからです。
(私は所属していません)

■PTSD

外傷後ストレス障害(posttraumatic stress disorder;PTSD)は、突然の衝撃的出来事を経験することによって生じる、特徴的な精神障害です。このPTSDが持つ他の精神障害にない特色は、明らかな原因の存在が規定されているという点で、PTSDの診断のためには災害、戦闘体験、犯罪被害など、強い恐怖感を伴う体験があるということが、必要条件となります。

しかし、どのような衝撃的出来事がPTSDの原因となりうるのかについては、多くの議論があります。例えば、同じような出来事に遭遇したとしてもPTSDを発症する人とそうでない人がいること、性格傾向や精神障害の家族歴など様々な要因が発症に影響することなどが、多くの研究によって示されており、「衝撃的出来事の経験=PTSD発症」という単純な図式は描けないことは明らかだからです。この背景もあってアメリカ精神医学会の診断マニュアル(DSM)でも改訂されるごとに、原因の規定は変わっています。現在用いられている第4版(DSM-IV)では、原因の具体的な記述はなされておらず、むしろ出来事に対する直後の自覚的反応が「強い恐怖、無力感または戦慄」をともなうものという定義が採用されています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です