朝日新聞『獅子頭』第五十三~五十五話  昇華と自己実現

舞台恐怖症が【昇華】した
【獅子頭】の料理を認められ
日本に行けることになり

海外渡航にあたって
共産党にも
特例入党することになりました。

すべてが名誉な話ですが
大変困惑しています。

党と国家を前に
自分や家族が障害になれば
それを犠牲にするのが
常識で
それができないのは
恥ずべきこと
という時代です。

ユングの集合的無意識には
層があり

比較的意識に近いものが
個人的無意識

個人的無意識の背景に
家族的無意識

そしてそれを支える
国家的な無意識があります。
(中国人としての常識)

【自己実現】つまり
【個性化の過程】の際には

この集団の常識を
超えざるを得なくなります。

お釈迦さまは
自分の生まれた土地にあった宗教を否定し
家族を捨てて
厳しい修行をしたのち
悟り
仏教をつくりましたし、

イエスキリストも
為政者たちに
迫害され死刑にされながら
キリスト教をつくりました。

モハメッドも
激しい幻聴に脂汗をかきながら
必死に瞑想し
イスラム教をつくりました。

この【元型】は
何も宗教者の専売特許ではありません。

かぐや姫も自己実現にあたって
月に還って行きました。
(月は本来の自己のある場所です)

一般人も

自己実現するときは
似たような雛形に絡め取られて
苦しむのです。

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