上海の獅子頭は
黄金色のソースが
たっぷりかかり
千切り生姜が
獅子の長い毛並み
みたいで
味も凄かった。
雑技学校に戻ると
父の獅子頭は二個も
埋められていたが
なんだか
みすぼらしく
思えて
うれしくない。
相対化の
悲しい
問題点だ。
しかし
この父の凄いところは
息子の話を
熱心に聴き
息子がであった
獅子頭を
想像し
再現しようとする
点にあると思う。
変化できなければ
人間は死んだも
同然
最悪の場合は
本当に
死んでしまう。
いかに変われるか
その秘策が
父親の
この無心の傾聴にあり
それが息子の成長を
支えているのだと思う。