月別アーカイブ: 2010年3月

朝日新聞『聖なる怠け者の冒険』と心理療法

連載を終了した作者が
ふりかえっています。

サブタイトルは
「ぽんぽこ仮面に追われた私」で

最後はこう結ばれています。

「連載中
けっきょくのところ
ぽんぽこ仮面に追われているのは
小和田青年ではなく
自分なのではないかと

思いました。
勘弁してくれと思いました。
物語にしても
連載という行為にしても
終わるということが
何より
素晴らしいことです

そして
このはちゃめちゃなお話を
思い出してもらえたら
うれしいとのことです。

PTSDの心理療法で
【否認】はいけないといって
トラウマ体験そのものを回想する
方法を泣きながら続けている
勇敢な人たちの存在を知り、

実は
大変心を痛めていました。

それを否定するつもりはないけど

ではどう説明したらいいのだろうと
思っていたら
作者に助けられました。

作者が言っているように
創作を通して
イメージの中で
影とつきあう方法があるのです。

しかし
小和田青年とは…
しかも聖なる怠け者
でしょ?

完璧に暗示してますね。

これは日本の【象徴的】な物語だと思います。

PTSDは
うつとか適応障害とか性格の悪さとか
怠け者とか誤診されて
瀕死の状態です。

適応障害というのは
【適応論】という
能力が欠けているので適応できない
だから、そこを指導する立場で
失礼極まりない見立てです。

本人は【自己実現】の問題を抱えているから
【冒険】しないといけないんです。
作者が書いているように
それは【一寸先は闇】の不安な作業です。
しかしそれしか道がない。

それを
「危険だから」と冒険させないで
薬漬け&指示
そして
1つ忘れるところでした

そういうスタイルに見せかけて
それでは埒があかなかったので
自力】への期待…

そんな感じで
専門家のプライドを保っているのが
今の日本の現状です。
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朝日新聞論説委員室から 「心の感染」防止の提案 

昨日の
朝日新聞夕刊【窓】のタイトルを見て
思わずにやっとしてしまいましたニコニコ

フランスの
カミュの傑作
『ペスト』
の一節から

新型インフルエンザの話になっているのですが…

【心の感染】とは
これを指しています。

「このいまいましい病気め。
かかっていない連中まで
心は感染している」

登場人物の一人が
嘆く。

町は疫病発生で封鎖
じわじわと恐怖感が広がり
町は息を潜め
人々の心もとげとげしく…

中世ヨーロッパ人の命を
3割以上奪った黒死病ペストですね。
死の恐怖から
急性ストレス障害が多発
死の舞踏という
集団ヒステリーに発展しました。

メメント・モリ
(死を想え)が
合言葉になったんでしたね。

今の日本の問題も
【PTSD】という名の
【ヒステリー】の蔓延により
年間3万という死を思う状態です

【PTSD】は
ヒステリーですから
被暗示性が高く
流行に敏感ですから
無意識のうちにツラレて
車輪下にうずくまったりします。

記事では
インフルエンザ発病を隠す人が
増えるのではとの懸念がなされていますが

【PTSD】の
被暗示性の怖さも【否認】され
隠されています。

『精神科治療学』最新号は
自殺の原因で問題なのは
実はうつ病ではなく
PTSD周辺の問題だと
ぼんやり示したわけですし…

無意識は正直ですね。

表向きは
書かないようにしていても
こころの奥底で引っかかっていることを
【暴露】してしまいました!

以上
記者の無意識の翻訳をまとめますと
3万人の自殺の原因は
【PTSD】による
心的感染にあります。

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発達障碍誤診爆発的流行の背景にある虐待&DV

埼玉・蕨市で
4歳児の次男に
充分な食事を与えず
死亡させた47才の父親と37才の母親が
4日
保護責任者遺棄の疑いで
逮捕されました。
父親は警察の調べに対し
生活保護で生活していて
十分に食事をさせられなかった。
逮捕は納得できない」と
話しているそうです。

警察の調べによると
入浴もさせず
放置した疑いが持たれています。
死因は急性脳症でしたが
体重が約10キロしかなく
衰弱していたということです。
児童相談所は
「強制的な保護を
裁判所に相談していたが
体にケガがないことなどから
断念した。

死亡という事態に至り
非常に残念」と
話しています。
虐待事件多いですね。
死亡に至らないと
日の目をみないのですから
世の中にどれだけ
虐待されている子がいるか
わかりません。
いまだに
身体的暴力がないと
虐待と認めなかったりするんですね

極度の痩せや
子どもの様子で
おかしいと気づきそうなものでしょうに。
心理学の学会が
DVや虐待、自殺対策に
まじめに取り組まないツケは
児童相談所などの現場や
なにより
被害児に顕著です。

DVも
暴力を受けたり
見聞したりするのですから
子どもにとっては虐待です。

世の中には
発達障碍や学習障害
人格障害が増えていますが、

それは
虐待による
心の傷(トラウマ)を放置された挙句の
PTSDではないかと思います。
子どもにとって
親に虐待されることは
世の中に対する
絶望しか生みません。
PTSDにならない方が
不思議です。

加えて
知的障害扱いされるのですから
被害児の
絶望はどんなに深いか
…想像を絶しています。

光GENJIの元メンバー赤坂晃被告の依存症

昨夜の記事より
詳しい事情がわかりました。
起訴状によると
昨年10月に新宿の
カラオケバーの
店長となりましたが
金銭トラブルなどがあり
独立を図るもメドが
立たなかったようです。
病気の父の介護で
精神的に追い詰められ
昨年12月10日に
出資者の男性から覚せい剤を勧められ
同28日に使用した
ということです。
「酒と併用したので
思ったほど効果はなかった」と
振り返るなど
淡々とした態度を
貫きつつ
謝罪し
「打ち込める仕事を探すこと
(誘惑の多い)環境に身を置かないこと
意思を強く持つこと」と
更生への3カ条を
口にしました。
赤坂被告から学ぶべきことは
3点です。
薬物依存は
①強いストレスが原因
②ストレスへの耐性に問題があった
③【自力】で克服するしかない
日本では
PTSDは
ブラックボックスにあり
【否認】された病ですから
依存症は
性格の問題になり
自力で直すしかないんですね。
いばらの道だと思います。

専門家による魂の殺人

エレンベルガ-の言葉です。

『どこでもいい
人間の歴史から
任意の千年
あるいは
二千年を
取り去っても

人間の本性に関する
私たちの知識は
減りもせず
増えもしない。

唯一
失われるものがあるとすれば

それは

これらの
千年
二千年が
生み出した
芸術作品だけである。

なぜなら

彼らが生み出した作品によってのみ

人間というものは
互いに異なっており

さらには
存在さえしているのであるから。

木の像が
木を芽生えさせたように

作品だけが
時間経過の中で

人間たちのあいだに
何かが
たしかに生起したことの
証となってくれる
のである』

PTSD罹患者の
芸術作品は
人類の魂の歴史の
アーカイブスです。

これをなぜ
専門家は【否認】し
【適応論】に
嵌め殺そうとするのでしょうか?

これは
魂の殺人です。
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DVシェルターでの箱庭療法はPTSD予防ワクチン

$PTSD研究家翠雨の日記

DVシェルターで
子どもが教えてくれた
【吸血鬼】モチーフ
について
昨日書きました。

「血を吸われないように
みんなで逃げてるところ」
そう説明してくれたんです。

この子が
箱庭をしているのは

DV被害で
心に大きなストレスを受け
それが

トラウマ化し

いつか
PTSDに変質しないための
予防なのだと

いうことだと思います。

もちろん
本人の意識は
ただ
箱庭がしたくて
せずにはおれない
それだけのことですが

将来
リスカせずにいられない
ODせずにいられない

あるいは
解離により
無意識のうちに

他者を傷つける。

そんな
自傷他害の
リスクを
ゼロにするのが

創作による
自己表現なのだと
思います。
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覚せい剤使用光GENJI元メンバーに懲役2年求刑

 
解散した人気グループ
「光GENJI」の
元メンバー
赤坂晃被告(36)は

2007年11月に
覚せい剤所持で有罪判決を受け、
執行猶予期間中の
2009年12月に
都内のホテルなどで覚せい剤を吸引し
逮捕されましたが

千葉地裁の初公判で
起訴事実を認め
即日結審し
検察側は
「薬物で芸能人検挙が相次ぐ中
社会的影響は軽視できない」
として
懲役2年を求刑しました。

月末に判決が出ます。

親の病気や
カラオケ店経営の悩みがあり
「現実逃避したかった。
意志の弱さが原因。
今まで支え
応援してくれた人を再び裏切り
申し訳ない」と
謝罪しました。

光源氏は
かぐや姫同様

華厳的な
意味を含み

【自己実現】【個性化】
を象徴する
素晴らしい命名です。

集合的無意識に生き
(常識)
息苦しい思いをしながら
【適応論】で生きている
一般人にとっては

非常にまぶしい存在です。

それがアイドルと言うものですね。

【象徴】としての
皇室同様

【憧れ 即 バッシング】が
わが国の現状です。

厳しいですね。

しかも
薬物依存は

身体的依存性ではなく
心理的依存症ですから

心理療法の対象なのに

犯罪者として
【自力】
克服しなければなりません。

しかし
これが日本のアイドルなのでしょう。
非常に【象徴】的です。
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朝日新聞『獅子頭』第九話②  発達障碍誤診という二次被害

第九話の感想は
さっき書いたばかりですが
大事なことを
書き忘れました。
私がDVシェルターで会った
小学校に入学したばかりの
男の子は
「頭がいい」
「頭で考えて」
「頭よくなったらいいのになあ」
ずいぶん
頭にこだわっていました。
何でかなあと
思っていたら
学校で勉強ができなくて
先生にこっぴどく叱られて
お母さんも注意を受けていたことが
あとでわかりました。
シェルターの心理スタッフも
「お母さんに注意したら
やるようになったらできますって
言うから
やらないとできません!
って言っときました」

なんて言います。
この子は
箱庭が完成すると
お母さんに見せたいと言いました

お母さんは
心身衰弱してましたから
非常に控えめで
特に何も言われませんでしたが
何か
得心されたのが
わかりました。
『いろいろ言われたけど
この子は大丈夫。
私の思ったとおりだった。
子どもを信じて
よかった…』
そんな感じがしました。
内容の素晴らしさは
既に書きましたが、
頭が悪くてはとてもとても
創れない箱庭でした。
もちろん
箱庭は頭のよさを表現するものでは
ありませんが、
そのくらいはわかります。
雑技学校では
先生にたたかれないようにするには
超能力を養うことが必要です。
DV被害児は
超能力のような
敏感さと精神的タフさを
訓練させられているみたいなものです。
そして雑技学校では
訓練が厳しいので
勉強の先生はユルユルです。
一方DV被害児は
下手すると
【発達障碍】【学習障害】あつかいです。

学会でも
無意識への理解などは
だんだん勉強する人が減り、
【発達障碍】だらけです。
子どもたちは
DVだけでも
つらすぎるのに
こんな二次被害にさらされながら
懸命に生きているんです。

朝日新聞『獅子頭』第九話 DV被害 

雑技の訓練と勉強の
両立は
大変そうです。
雑技の黄先生は
最初に出会ったときは
確か美しい笑顔でしたが
いつの間にかそれは
幻となり
厳しさ一辺倒に大変身です。
注意されて
そのとおりに
直していこうと
努力するのですが
からだがなかなかついていきません。
そのうち
扇子で
パシッとたたかれます。
しかし
痛みと対応して
姿勢はどんどん
よくなっていきます。

鍼灸治療の
痛ギモみたいですね。
雑技も
陰陽の世界です。
6歳の小飛だけは
たたかれる前に
姿勢を直します。
まるで超能力みたいで
ちょっとねたまれてます。
DV被害者から
よく訴えられる話があります。
身体的暴力でないと
そして
その結果としての
大怪我でも見せてもらわなきゃ
DVって言われてもねえと
言う人がいるけど
たたかれっぱなしって人は
そんなにいないですよ。
それは相当重症なDVで
普通は一日中びくびくしてて、
暴力が来るな!って察知したら
なんとかなだめようとしたりするし
いよいよだめなら
逃げますよ」
DVにさらされた精神的暴力による
恐怖感とストレスは相当なものです。
子どもたちも
同様で
雑技学校の小飛君みたいな子も
多いです。
日々鍛えられたんでしょうね。
ぴりっとした魅力にも
映りますから
妬みから
いじめられたりもします。
本人は非暴力ですからね。
ちょっとかわいそうです。
悲しい傷跡とも言えるけど
克服の暁には
きっと
アクロバットのような
ドラマチックな展開を
支えてくれる能力でもある
と思います。

お水取り こもりの僧は11人 

東大寺
二月堂のご本尊は
十一面観音
お水取りは
11人のこもりの僧
さてなぜ11でしょう?
陰陽五行と言いますが
水・火・木・金・土  の5気に
           それぞれ
1・2・3・4・5  の数字が
対応しています。
これが
【生数】
土気は他の陰陽を司るので
生数に5を足した
6・7・8・9・10
これが【成数】

陰陽五行説ではよく
【生数】と【成数】を合わせます。
1+2+3+4+5  =15
6+7+8+9+10  =40
15+40=55
5つの気は宇宙の構成要素なので
宇宙の数は55で表されます。
『源氏物語』が54帖から成るのは
宇宙の真理に1つだけ足りないだけ
(架空)のお話という意味だそうです。
単なるお話であって
現実ではないけれど
それは現実にほんの少し
足りないだけだという

式部の主張です。
故・吉野裕子先生から習いました。
PTSDとポニョやルパンを
一緒くたに研究する理由も

ここにあります。
では【生数】+【成数】で
11になるのは
どの気でしょうか
3+8 =11
3は木気ですね。
春の活き活きした
活気は【木気】です。
だから春が来るんです