月別アーカイブ: 2010年3月

DV被害児が教えてくれた【ドラキュラ】とPTSD負の連鎖

DVシェルターでの
箱庭の作品に

【吸血鬼】モチーフ
がありました。

「血を吸われないように
みんなで逃げてるところ」
そう説明してくれました。

PTSD研究家翠雨の日記

吸血鬼ドラキュラ (1958映画)
によれば

吸血鬼に襲われると
死んで
吸血鬼として
復活
してしまうんですよね。

でも

吸血鬼の脅威を充分理解し
吸血鬼と化した人の胸に
杭を打ち込めば
魂が解放できます

もちろん
作家の無意識のなかから
あふれ出した
空想の産物ですが…

これって
PTSDそのままだと思いませんか?

トラウマを
そのままにしておくと
PTSDとなり

【解離】の名の下に
本来のその人ならば
絶対しないようなことを
してしまう可能性があります。

究極は
暴力や犯罪ですね。

そしてその被害者の
トラウマに関しても

同じ可能性が出てきます。

ネバーエンディングストーリーです。

負の連鎖を断つには
どうしたらよいか
と言うと、

①PTSD学習
②心理療法

です。

逆に
そのことで
PTSDが克服されると
(途中からみな
口にしますが)

PTSD克服の途上にある人と
いとも簡単に
結びつきます。

専門家との間には
壁があるというのに

痛みを知った人は
繋がれるんですね

そして
一番
私が興味深く感じているのは
このケースのように
子どもが
いろいろ
教えてくれる
という事実です。

【傾聴】していたら
教えてくれるんです。
上から目線で
指導してたら
ソンですよ!

PTSD克服の過程では
何かと
陰陽逆転が起こり

これは

やはり
西洋二元論の心理療法では
とても
太刀打ちできないと
いつも
思っています。

 
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『ワンピース』ハリー・ポッターを超える

PTSD研究家翠雨の日記

若者を中心に人気を集めている漫画
「ONE PIECE」の
新しい単行本は

初版の発行部数としては
国内の出版史上最高の
300万部を発行することになり
出版不況のなか
根強い人気を示しています。

まずは
冒険物語というのが
いいんでしょうね。

心理療法では
【適応障害】【発達障害】【人格障害】
扱いで
冒険させてくれませんからね。
【個性化】しようとしているのにね。

ハリー・ポッターも
ポニョと同じ
日常にある【魔法】
テーマですが

【魔法】の杖を振る方向が
西洋人と東洋人で
ちょっと違うんですね。

『人魚姫』では不足で
どうしても
『崖の上のポニョ』を
描く必要があったように

ハリー・ポッターも面白いけど
どうしても
『ワンピース』が
必要なのでしょう。

個性化するための
ワンピースは何か?

誰もが
気になるところです。
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朝日新聞『聖なる怠け者の冒険』と心理療法

連載を終了した作者が
ふりかえっています。
サブタイトルは
「ぽんぽこ仮面に追われた私」で
最後はこう結ばれています。
「連載中
けっきょくのところ
ぽんぽこ仮面に追われているのは
小和田青年ではなく
自分なのではないかと

思いました。
勘弁してくれと思いました。
物語にしても
連載という行為にしても
終わるということが
何より
素晴らしいことです

そして
このはちゃめちゃなお話を
思い出してもらえたら
うれしいとのことです。
PTSDの心理療法で
【否認】はいけないといって
トラウマ体験そのものを回想する
方法を泣きながら続けている
勇敢な人たちの存在を知り、
実は
大変心を痛めていました。
それを否定するつもりはないけど
ではどう説明したらいいのだろうと
思っていたら
作者に助けられました。
作者が言っているように
創作を通して
イメージの中で
影とつきあう方法があるのです。
しかし
小和田青年とは…
しかも聖なる怠け者
でしょ?
完璧に暗示してますね。
これは日本の【象徴的】な物語だと思います。
PTSDは
うつとか適応障害とか性格の悪さとか
怠け者とか誤診されて
瀕死の状態です。
適応障害というのは
【適応論】という
能力が欠けているので適応できない
だから、そこを指導する立場で
失礼極まりない見立てです。
本人は【自己実現】の問題を抱えているから
【冒険】しないといけないんです。
作者が書いているように
それは【一寸先は闇】の不安な作業です。
しかしそれしか道がない。
それを
「危険だから」と冒険させないで
薬漬け&指示
そして
1つ忘れるところでした
そういうスタイルに見せかけて
それでは埒があかなかったので
自力】への期待…
そんな感じで
専門家のプライドを保っているのが
今の日本の現状です。

朝日新聞論説委員室から 「心の感染」防止の提案 

昨日の
朝日新聞夕刊【窓】のタイトルを見て
思わずにやっとしてしまいましたニコニコ
フランスの
カミュの傑作
『ペスト』
の一節から
新型インフルエンザの話になっているのですが…
【心の感染】とは
これを指しています。
「このいまいましい病気め。
かかっていない連中まで
心は感染している」
登場人物の一人が
嘆く。
町は疫病発生で封鎖
じわじわと恐怖感が広がり
町は息を潜め
人々の心もとげとげしく…
中世ヨーロッパ人の命を
3割以上奪った黒死病ペストですね。
死の恐怖から
急性ストレス障害が多発
死の舞踏という
集団ヒステリーに発展しました。
メメント・モリ
(死を想え)が
合言葉になったんでしたね。
今の日本の問題も
【PTSD】という名の
【ヒステリー】の蔓延により
年間3万という死を思う状態です
【PTSD】は
ヒステリーですから
被暗示性が高く
流行に敏感ですから
無意識のうちにツラレて
車輪下にうずくまったりします。

記事では
インフルエンザ発病を隠す人が
増えるのではとの懸念がなされていますが
【PTSD】の
被暗示性の怖さも【否認】され
隠されています。
『精神科治療学』最新号は
自殺の原因で問題なのは
実はうつ病ではなく
PTSD周辺の問題だと
ぼんやり示したわけですし…
無意識は正直ですね。
表向きは
書かないようにしていても
こころの奥底で引っかかっていることを
【暴露】してしまいました!
以上
記者の無意識の翻訳をまとめますと
3万人の自殺の原因は
【PTSD】による
心的感染にあります。

【竹取物語】の華厳性とお水取り

PTSD研究家翠雨の日記

竹の食器だそうです。
軽くて
割れず
熱くならないので
給食用に
開発され
注目され始めています。

竹というのは
繁殖力が強くて
水平に根を広げるので
森林の育成を
妨げ
土壌を痩せさせ
保水力を低下させて
土砂崩れさえ
引き起こす
【嫌われもの】です。

かぐや姫のお話では

翁は
その竹を切り、
竹細工に加工して
活かしています。

$PTSD研究家翠雨の日記

なので
ある日
1つの節に
かぐや姫を
見つけることができたんですね

竹というのは
人間の
集合的無意識
ではないかと
気づきました。

放置すると
はびこって
足場を破壊します。

PTSDの解離で
社会欄が埋まっていることに
気づかず、
一方で
何でもかんでも
うつ病だと誤診し
治せないから
自殺対策がうまくいかないのも
集合的無意識の
問題です。

翁のように
手入れしなければ
いずれ
自分たちの首をしめることに
なるでしょう。

同時に

そんなどうしようもなく
はびこる竹の中に
まれに
光るものがあって

(泥の中に咲く蓮の花のイメージ
 と重なります)

だんだん
【わがまま】だとか
【不適応】だとか
悪口を言われながらも
負けないで
【自己実現】していくものが
あるのも事実です。

それが
かぐや姫ですね。

$PTSD研究家翠雨の日記

はびこる竹とかぐや姫
妹たちとポニョ

【一即多】

かぐや姫もポニョも
華厳のお話ですね。

かぐやは輝く
ポニョもクライマックスで
神々しい光の演出があり

どこか
大本山東大寺の
【お水取り】を
思わせます。
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【お水送り】と【お水取り】 なぜ春が来るのか?

PTSD研究家翠雨の日記

【お水とり】の儀式は
着々と
すすんでいます。

2日午後7時半頃

福井市小浜では

【お水送り】が
行われました。

たいまつを持った
白装束の僧侶や山伏らが
神宮寺を出発し
約2キロ上流の鵜の瀬へ。

護摩壇の火が燃え盛り
ほら貝の音が響く中
寺の山河尊聖(そんじょう)住職が
岩場に進み出て
清めの太刀を振るい
遠敷川に竹筒に入った
「香水(こうずい)」を
注ぎました。

お香水は
10日かかって

東大寺
二月堂の若狭井に
届くというのが
伝説で

13日未明の「お水取り」で
くみ上げられます。

なぜ水を汲むのでしょうか?

陰陽五行説の
【水生木】
の法則です。

木に水をやると
活き活きしますね。

季節では【木気】である春にも
水を送って

春を活性化させているのですが、

むつかしい哲学そのままではなく
【文化】にして
楽しむところが
日本人の豊かなところです。

PTSD克服も同様で
痛々しいこと
つらいこと
ムリなことではなくて

この原点に立ち返って
考えることが
大事だと思います。
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朝日新聞『獅子頭』第八話 雑技と人類の記憶

雑技学校への
入門テストで
不合格になった
兄大順のこころは

「焼け焦げた餅みたいな
 雲に覆われている」
空模様と
合致しています。

そして
二順を送り出す頃には
涙があふれ
顔を見せることが
できなくなりました。

雨が降り出したん
ですね。

人間という
小宇宙と
天体という
大宇宙が
意識を拠点に
重なりました。

そんな時
誰でも
詩人や哲学者になるのだと
思います。

『雑技は
石器時代に始まる』

とあります。

それで
この学校に入学したら

サルみたいに
木の上を歩けるとか

言ってたんですね。

人間の子が
サルの技術を
取り戻すのは
至難のワザですが

ユングは
言いました。

『意識が目覚める頃

子どもはそこから
現れ出てきたばかりの
心理学的な世界、
すなわち
深い無意識の状態にまだ
密接に繋がっている

7歳の二順は
ぎりぎりセーフで
10歳の大順は
その時期を
はずしてしまった
ようです。

早朝からの
厳しい訓練は

身体をつかった
人類の過去の
記憶への旅
でも
あるのですね。

そして
深く深く
沈殿したひとが

浮力で

高く高く
跳べるのだと
思います。

【百尺竿頭】的なものが
雑技にもあるようです。
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TBS 『インスタントラーメン発明物語』と『崖の上のポニョ』

PTSD研究家翠雨の日記

インスタントラーメンを
発明した
故・安藤百福さん

生まれて100年に
なるそうです。

今や
「国民食」ですね。

その発明秘話を
5日午後
ドラマで再現するそうです。

チキンラーメンを発明したのは
なんと
48歳のときだそうですよ。

幼少期に両親を亡くし
手がけた事業を戦争で失い
波乱続きのなかで

「食足世平」
つまり
食が足りてこそ世は平和になる
という

後に
日清食品の理念と
なった言葉が生まれ

その言葉が
エネルギーとなって
長く過酷な
研究を支え

インスタントラーメンの完成に
つながったようです。

ご家族もまた
並々ならぬ苦労を
ともにして
おられます。

さて
世紀の公案アニメ
『崖の上のポニョ』で

家出に成功した
ポニョが
宗介の家で
ご馳走されるのは

インスタントラーメンです

宗介は
ポニョは魔法が使えると言いますが

インスタントラーメンも
奇跡的で魔法のような
発明の結果です。

どちらも
オカルト的な
ありもしない
魔法ではなくて

本当はできるけど
みんなあきらめてしまうから
魔法のように見える
魔法です。

童謡『金魚の昼寝』では
金魚は
目を覚ませば
ご馳走されるんでしたね

目覚めた
(魚から人間に生まれ変わった)
ポニョが
奇跡のインスタントラーメンと
出会うのです。

かぐや姫が月に戻る時も
食べ物が変化します。
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京大病院インスリン事件での看護師逮捕とPTSD

京都大学付属病院では
昨年11月
入院中の女性患者(94)が
一時意識不明になり
血中から
高濃度のインスリンが
検出されました。

この問題で
この患者の電子カルテに
うその血糖値を記入したとして
同病院の看護師(24)が
逮捕されました。

患者が低血糖状態で重篤な状態なのに
容体が安定しているように装うため
病院のパソコンを使って
電子カルテに正常の範囲内の血糖値を
記入したようです。

自分が担当する患者に
急変が多いことを
同僚に言われていたのが
苦しく

今回異常を発見した時に
正常な判断ができなかった
などと話しているようです。

看護師として
充分な医学知識がありながら

そんなことをしたら
このおばあさんがどうなり
自分はどうなるか

正常な判断ができなかった

ということは

残念ながら
これも

【解離】ですね。

容疑者自ら
証言しています。

同僚から
いろいろ言われて
苦しくてと。

慢性的な
精神的ストレス状況
   ↓
  解離
   ↓
  犯行

りっぱな
PTSDだと思います。

あっちを向いても
こっちを向いても
【解離】による
こんな事件ばかりです。

人間は
案外
ストレスに弱く
PTSDになりやすいことを
よく認識し、

予防対策をしなければ

病気になっても
安心して
入院していられません。

   
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専門家による魂の殺人

エレンベルガ-の言葉です。
『どこでもいい
人間の歴史から
任意の千年
あるいは
二千年を
取り去っても
人間の本性に関する
私たちの知識は
減りもせず
増えもしない。

唯一
失われるものがあるとすれば
それは
これらの
千年
二千年が
生み出した
芸術作品だけである。
なぜなら
彼らが生み出した作品によってのみ
人間というものは
互いに異なっており
さらには
存在さえしているのであるから。
木の像が
木を芽生えさせたように
作品だけが
時間経過の中で
人間たちのあいだに
何かが
たしかに生起したことの
証となってくれる
のである』
PTSD罹患者の
芸術作品は
人類の魂の歴史の
アーカイブスです。
これをなぜ
専門家は【否認】し
【適応論】に
嵌め殺そうとするのでしょうか?
これは
魂の殺人です。