月別アーカイブ: 2010年4月

福岡で開設の虐待児のための子どもの村

PTSD研究家翠雨の日記

虐待や貧困のため
家庭で暮らせない子供が
里親と暮らす施設
「子どもの村福岡」の開村式が
ありました。

世界132カ国で
児童福祉に取り組む非政府組織(NGO)
「SOSキンダードルフ」
(本部・オーストリア)の支援で
家庭的な養育環境と
小児科医ら専門家による
支援体制の両立を目指す
日本で初の試みです。

いろいろと試行錯誤が
あるかとは思いますが

虐待や貧困が不問にされ
発達障害や
人格障害
性格の悪さと勘違いされるという
二次被害だけは防止できます。

わずかなことのように
思われるかもしれませんが
現状では
この差は大きく

絶望の度合いは
極度に軽減するし
薬漬けは回避できますから。
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平城京遷都1300年大極殿完成式典での皇太子さま祝辞とPTSD癒しの表現

日本人の無意識の歴史を
皇室を【象徴】として
神話的比ゆ的に示した
古事記

大極殿と

陰陽のおおもとである
太極

同時に展示される
古墳の四神

日本の文化は
どこをとっても
陰陽五行説の
当てはめであることが
観えてきます。

皇太子さまのおっしゃるように
古の人々の創作に

今一度思いを馳せ

これまで生きてきた伝統の
深さや重みをかみしめてから

いろんなことを
考えるといいかな
と思います。

大陸文化に圧倒され

PTSDを防止するために

陰陽五行説を
長期にわたり集中して取り入れつつ
トラウマ化させず
昇華させ続けてきた

その歴史に退行すれば

虐待やDVで傷ついたこころの
治癒法や
PTSDのメカニズムが
浮き彫りにされてくることでしょう。
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プロテスタント系教会への消火器投げ入れ事件続発の【象徴的意味】

PTSD研究家翠雨の日記

消火器が投げ込まれ
割られた教会の窓ガラスです。

今日は神戸市と西宮市の4カ所発生しました。

プロテスタント系教会に
消火器が投げ込まれる事件は
兵庫、大阪などで続発

県警は昨年2月以降
この4件を含め
20件の被害を
確認しています。

牧師は「各地の教会で被害が続いたので
玄関にセンサーライトを取り付けたのだが…。
こんな行為は止めてほしい」と
嘆いておられます。

じっくり神と向き合う時間は
この時代こそ貴重です。

貴重な場を提供されている
教会の方々には
本当に申し訳なく思います。

ただ
私の妄想を一席…
(教会のあり方とは
全く関係のない話です)

不可解に見える事件にも
必ず無意識の意図がありますから

頻発する事件については
意味を考える必要があると思います。

西洋人と日本人では
窮地から這い上がるときの
リセットの法則に
大きな違いがあります。

ユング心理学は
PTSD克服者ユングが
命と格闘して獲得した
技法理論ですから

貴重です。

これなしには
PTSD治療は
過酷さを極め
多くの人々は
その過酷さに直面する勇気を失墜し
無意識的に
誤診を受け入れてしまうでしょう。
(その方が楽だからです)

しかし
日本でユング心理学を使うには
ユングの理論を日本流にアレンジしなおす
必要があります。
(河合隼雄氏の遺言でもあります)

ただ…

現状は心理療法家が
東洋思想を正しく理解できていないために

西洋理論であるユングを理解できず
(自らの存在根拠がつかめて初めて
他文化理解が可能なのです)

その生半可なユング理論を
日本人にそのままあてはめるから

誤診ばかり起こすのです。

心理学の学会や出版社の動向を
少し眺めても

学会を【発達障害】漬けにしているのが
わかります。

ユング派の重鎮すら
こころの分析を放棄し
PTSDを発達障害に貶めているのです。

あまりの理不尽さに
キレた【解離を起こした】集合的無意識が

【象徴】としての【教会】に
消えろ!と消火器を投げ込んでいるのでは?

と推測します。

重々言いますが
教会は全く悪くありません。

マリア信仰の歴史など考えれば
日本人は日本人なりに
キリスト教ともとから存在した思想を
習合しながら受け入れていることが
明らかだからです。
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ペット・ロスの女性と虐待された犬

50代半ばのふくよかな
女性

大型犬と一緒に
寝ていると言う。

「大型犬と寝てる人と
お会いしたの
今日が初めてです」

と言うと

「えっ?そうですか」
めがねの奥の目が
とてもうれしそうに笑ってる。

そして…

なんと
その犬は動物愛護団体から
紹介された
虐待されていた犬だと言いながら

涙ぐんで

「今でも
ペット・ロスなんですけど。
病気で一人亡くしてるんです。

その代わりの
似た犬が欲しかったので…」

とおっしゃる。

落語『鴻池の犬』
坊ちゃんみたいな人だなあと
思ったら

(シロという犬を失くした
坊ちゃんが
毎日毎日
病気になりそうなくらい
「シロを返せ、どこへ行った」
と執着するので
家の人が似た犬を探して歩きます)
 
近所で犬小屋と呼ばれている
(失礼ながら大邸宅ではない)
その家庭の様子が
ありありとイメージされた。

世の中には
こんなに動物好きで
動物想いの方が
おられるんですね。

【虐待】と聴いて
感じた不安は
的中
初期の頃やはり
しっかり噛まれておられます。

でもニコニコ懐かしそうです。

それはもう昔のことで
今はこんなになついてくれて
幸福だと
心底思われているようでした。

虐待児も
こんな風に
普通のふれあいで
自己治癒しないものだろうか

…ふと考えるのは

やはりそんなことです。

馬とかイルカと
不登校児の
アニマルセラピー

これまでは
そんなことだけで…
とか思ってましたが

本日
この一事例を知って
いやいや
下手に専門家が介入するより
ずっと素晴らしい!
と感じました。
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因幡の白兎⑤ 医療が強化する【解離】

おおくにぬしのみことは
うさぎに
河口へ行って
真水で体を洗い
そこに生えている
蒲の花粉を取って
その上で寝るといいと
教え
うさぎが
教えられた通りにすると
体は元通りに治りました。
うさぎは
おおくにぬしのみことに
「ヤガミヒメは
八十神ではなく
あなたを選ぶでしょう」と
言いました。
たとえば
不眠症だったら
なぜ眠れないのか
その人の日常を科学的に
考察し
症状に応じた治療を
しなければなりません。
それを顔も見ないで
診断し
それに基づいた治療をし
痛い痛いと言っても
聴かないし…
苦痛や絶望から
暴れでもしたら
【うつ病】もたちまち
【統合失調症】に書き換えられる始末で
(最近の朝日新聞)

あまりにデタラメですよね。
痛みを【否認】してたら
【解離】になりますよ。
本人の無意識が応急処置として
しかたなくするならともかく
医療現場での指示が【解離】なんて
あまりに変すぎる…

因幡の白兎④ 無意識のワナ

大怪我をした赤ウサギに
海水を浴び
風に当たって
寝ていろと
指示するなんて
ひどいですね。
客観的に
考えると
だれが考えても変な話
です。
しかし
PTSDを前にすると
セラピストもクライエントさんも
こんなふうになるのが
普通です。
これは知性の問題ではなく
無意識にある
感情の問題なので
むつかしいのです。
しかし
これに気づけば
道は開けるのです。

因幡の白兎③ PTSDの専門家たち

おおくにぬしのみことには
多くの兄弟
(八十神)が
いました。
大穴牟遲神が
稲羽(因幡)の
ヤガミヒメを
妻にしようと
出掛けたとき
八十神は
大穴牟遲神に
荷物を全部持たせました。
気多
(けた)の
岬に着くと
裸のうさぎが
伏せっていました。
八十神は
「お前は海水を浴び
高い山の上で風に当たって寝ていろ」と
指示しました。
うさぎがその通りにすると
海水が乾くにつれて
身の皮が風に吹き裂かれました。
心理療法家も
80人デタラメで
一人くらいは
世の中の重い重い荷物を背負って
黙って存在しているなら
まだ
いいですのにね。
あと
心理療法の基本は
【傾聴】なのに
上から目線で【指示】ばかりする
心理臨床家も多いです。
指示の根拠は
古事記など日本的なものではなく
西洋のお話です。
宮崎駿監督は
これを憂い
『崖の上のポニョ』を
発表しました。

因幡の白兎②  PTSD罹患者の辿る道

淤岐島
(おきのしま、所在不明)から
因幡国に渡るため
まあ簡単に言えば
陸から陸へ
うさぎは
ワニを海の上に並ばせ
渡ろうとしたのですが
もう少しというところで
「だましてやった」なんて
言っちゃったので
怒り狂ったワニに
毛皮を剥ぎ取られ絶体絶命です。
掬われたい一心で
八十神(やそがみ)の教えに従い
潮に浴し
風に吹かれたので
身の皮が裂け
苦しんでいるのを
おおくにぬしのみことが
救うという話
です。
ワニは水陸を自由に行き来します。
意識と無意識を
渡る力の【象徴】でしょう。
このちからを
甘く見てコントロールできると
勘違いしたために
毛皮をはがれ
傷口に塩を塗られて
赤ウサギとなり
助けを呼んでは
さらにひどい目にあって
嘆き苦しんでいるのは
まるで
平成のPTSDです。
【解離】や【同一視】
【回避】により
トラウマを克服したつもりが
激しいフラッシュバックや不眠に
悩まされます。
専門家を頼って
ほっとしたのもつかの間
いつまでも治らず
さらに地獄をみることが
少なくありません。
しかし
その絶望から掬われることも
あるのです。

因幡の白兎①

いなばのしろうさぎは
出雲神話の一つです。
素菟(兎)が
正しい表記だそうです。
本居宣長は『古事記伝』で
素足、素手のように
裸を意味する
【素】なので
白いウサギというよりは
はだかうさぎ
ではないかと
述べています。
ワニにやられて
痛々しい
うさぎですものね。
『古事記』のなかに
あるお話ですから
これもPTSDに
関係があると
私は考えます。

朝日新聞『獅子頭』第五十二話  PTSDとユング心理学【個性化の過程】

二順の腕が
日本人に認められた
わけだから
二順の代わりは
いない。

舞台恐怖症克服の過程で
二順は
自己を確立し
唯一絶対の個性を
手に入れました。
ユング心理学でいう
【自己実現】
【個性化の過程】

とはこういうものです。
個性化の過程
ですからね。
入り口を見つけた
ということなんです。
柔道・剣道・
茶道・華道・香道

わが国には【道】とつく
ものがたくさんありますが、
その道を歩き始めた
ということでしょう。
今なら
【料理道】とか
言うのかもしれません。
西洋のお話と違うのは…
怪物を倒して
王子さまとお姫さまが
結婚して

というハッピーエンドが
ないことです。

かといって
ハッピーでないわけではない。
【一太極二陰陽】の
リセットの法則で
人生を
バクシンするパスポートを
得たわけです。
ユング心理学を
日本流に改良することは
焦眉の課題です。