待遇の悪い日本で
苦しむ主人公二順は
祖国に手紙を書こうとしますが
苦しさや混乱のあまり
うまく書けません。
でも
書くってことには思いのほか
癒しの効果が
ありました。
何も考えず
思いをペン先にゆだねているうちに
恍惚状態に陥ります。
ふと
我に返ると
落書きだらけでした。
無知の涙の
永山則夫もよく
書きなぐってます。
自分のこころを見つめるノートには
無意識の落書きも
大事な役割を果たします。
芸術療法の
原点がここにあります。
朝日新聞『獅子頭』第六十九話 書きなぐりの癒し効果
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