参禅の話。
和尚に
「おまえは武士だろう。
武士なら悟れるはず。
悟れないなら
人間の屑だ」と
けしかけられ
怒り心頭に達しながら
悟ろうとする。
悔しくて
情けなくて
痛くて
切なくて
耐え難くて
それでも
自分の頭を嫌というほど
なぐりながら
我慢して我慢して
じっと坐禅を続ける。
頭が変になって
色即是空 空即是色の
心境に近づいた。
周囲のものがあるような
ないような…
離人的感覚
最後は…
右手を短刀にかけて
どうしたのだろう。
自分を切ろうとしたのか(自傷)
和尚を切ろうとしたのか(他害)
ほこを収めるのが
【武】
【一太極二陰陽】の法則の上での
微妙な表現
漱石のPTSD克服の程度が
漠と示されている。