月別アーカイブ: 2010年7月

PTSD治療のお約束【除我慢】

【汝欲見仏性 先須除我慢】
    仏性を得たいなら
    まず我慢をやめなさい
叫び
 …
仏性は
ほとけの性質ですよね。
ほとけは
仏…人がになる    
    ↓
佛…無尽蔵に満たされる
  弗 ←$   ドル箱・千両箱
無即無尽蔵
否定即肯定の世界です
PTSD研究家翠雨の日記
【色即是空 空即是色】の【般若心経】の最初に
【観自在菩薩】って出てきますよね。
PTSD研究家翠雨の日記
こういうのは実在するものじゃないんですよ。
これは心的イメージです。  
  ―見たら安らかな気持ちになるのは【象徴】だからです。
二元論を離れて自由にものを
観察するこころの作用を
観自在というのですひらめき電球
その意味が知りたいなら
自分も菩薩(修行者)に入れたら
よいのです。
学費はいりませんFREE
そして問題は【我慢】
これは慢心のことです。
私の治療は完璧だ!
若造に門外漢に
何がわかるか!
などと思うこころです。
PTSDが蔓延するのは
治療家の慢心のためです。

【心不可得】にあぐらをかくユング派分析家

$PTSD研究家翠雨の日記
        無門関・第41則の
        達磨安心(だるまのあんじん)です。
ダルマが壁に向かって
坐禅をしています。
雪の中に立ちつくす
二祖慧可(えか)は
ダルマが対応してくれないので
ついに意を決し、
自分の臂(ひじ)を
切り落として言いました。
「わたしの心はまだ不安であります。
どうか安心させてください」
ダルマが言った。
「心をここに持って来るがよい。
お前のために安らぎを与えてやろう」
慧可は言った。
「心を捜し求めましたが、
どうしても掴むことが出来ません」
ダルマが答えた。
「お前のためにもう安心させてしまったぞ」
 …
みえないこころをめぐっての
自傷治療の根幹はここにあります。
治療者が真摯だと
クライエントも真剣です。
真剣と真剣のぶつかりあいです。
そこに伝統
受け継がれるのです。
 ―クライエントのこころは癒え
  伝統を次世代に伝える人になります。
いい加減な治療者しか
いないのを知っている
クライエントは
リストカットを繰り返し
責任放棄し(キレ)て
治らない!と言い
治療者は
「こころなんてないんだ!」と
詭弁を弄するふてぶてしさ…   
確かに切りあってますね目
 ―象徴的に切り合うべきところ
  実際に切り合うのを
  アクティング・アウトと言います。
  治療失敗の証です。
  
こころはつかめるんですよ。
道元もそう書いてますからね。
昔からずっとそうなんです。
数年前
箱庭の学会のシンポジウムで
ユング派分析家の女性が
【心不可得(こころは捉えられない)】と
お坊さんに教えてもらって
喜んでました。
こんな自分に都合のよい研究者の前で
いくら箱庭置いても無駄です。
哀しいことですしょぼん

66歳祖母が高1の孫を刺し自らの腹刺すキレやすさ

群馬県で
高校1年生の男子が胸を包丁で刺され
病院に運ばれ
約1時間後に死亡しました。

祖母も腹部に刺し傷を負っていて

搬送される前
「自分がやった」と
話しています。

2人は台所で口論となり
祖母が近くにあった包丁で
孫を刺したものです。

キレやすい人が
本当に増えました。
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『チャングム』第四話 秘策は盗むもの

未熟な子どもたちが
親元を離れて集団生活を
していますし

厳しい社会ですから

ストレスが相当高いです。

目立つ新人は
いじめの対象になったりも
します。
 ―私がDVシェルターで出会った
 ある施設育ちの女性は
 口では言えないような
 いじめが普通にあったと
 回想してました。

しかし
理不尽な用事の中には
いじめではなく
大事なことを悟らせる目的のものも
ありました。

先の記事の水汲みもその1つです。
 ―利発で記憶力のよいチャングムだからこそ
  与えられた高度な課題でした。

松の実と松葉がたくさん与えられ
松の実に松葉を差すように
言われます。

しかも夜なべしごと
さらには電気を消されます。

少しでも明るい場所を
求めて歩きますが
限界があります。

しかし暗闇で出会った上級生が
こっそり教えてくれました。

見ようとするのが間違いだと。
感覚で差すものだと。

上級生も女官の噂話から
こっそり仕入れた秘策でした。

目で見ることも大事ですが
感覚を最大限に呼び覚ますこと
隠された秘密を探そうとする態度は
もっと大事ですね。

PTSD克服にも
それは言えると思います。
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『チャングム』第四話 水の汲み方がわかればO.K.  

チャングムは
指導女官に
水を汲んでくるように
言われます。

水くらい誰でも
汲めますよね。

しかし
指導女官は
怖い顔を崩さず
(失望も見せます)

「ダメ。もう一度」

お湯にしてみたり
木の葉を浮かせてみたりしても
ダメ…

泣きそうになりながら
(いじめられている
気もするし…)

わからないと
訴えているうちに

母との思い出にたどりつき

どうしたらいいか
閃きました。
  ←崖っぷちが大事ですひらめき電球

わからない
わからないと
思ってましたが

本当はちゃんとわかって
いたのです。

チャングムは女官に
のどやおなかの調子を細かく質問し
少し塩を入れたお水を
手渡し
「ゆっくり飲んでください」と
言いました。

怖い女官の顔がやさしくなりました。

チャングムは
かつて母がそのように
細かく質問した上で
いろんなおいしいものを
食べさせてくれていたことを
思い出したのです。

まずは相手ありき】ですよね。

当たり前のようで
当たり前でない
誰でも知っている簡単なことです。

しかし
心理治療にも
今これが珍しいものと
なっています。
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宮崎口蹄疫問題における心の処方箋『なめとこ山の熊』

長引いていますねしょぼん
いろんな問題が
含まれていると
思いますが
私の関心はやはり
こころの問題です。
殺される家畜
殺処分に従事される方々の
ストレスケア      ←朝日新聞で
               こころのケアって久々に見ましたよドキドキ
実は今
誰もがこころ動かされています。 ←講義で実感しましたよ。
普通の常識では
どうこころに収めてよいのか
戸惑う重い重い問題ですから…
宮沢賢治を処方箋にしました。
PTSD研究家翠雨の日記
近代化以前の感性が色濃い作品です。
たとえばアイヌ文化では
熊は神からの贈り物ですから
熊の霊送りとしてのお祭りをして  ←古代の心理治療
感謝を捧げたりします。
主人公は熊と対話します。 ←贈り物の目的は対話
何も憎くて殺すのではなく
そうしないと生きていけないからだと。
人間が生きることには
矛盾や悪がつきまといます。
もしかしたら
矛盾や悪がベースだと言っても
過言ではないのかもしれません。
でもその哀しさを【否認】せず
哲学し、やさしい童話にしたのが
宮沢賢治ではないでしょうか。

つかこうへいさん元日の遺書に至るまでの障害受容

戦後の演劇界を代表する
人気劇作家で
直木賞作家の
つかこうへいさんが
肺がんのため亡くなりました。
62歳でした。
つかさんは
在日韓国人2世として
生まれ
日本国籍を取得せず
再婚時は夫婦別姓でした。
20年ほど前に
事故でむち打ち損傷となって
自律神経失調症に苦しんだ時期があり
ここ数年は糖尿病の治療も
受けていたようです。
ストレスフルですね。
でも
昨夏に体調を崩し
9月に肺がんと告知され
抗がん剤治療を受けながらも
病床から仕事のダメ出しを行いつつ
終末医療で知られる病院に転院
死を受け入れ
今年1月1日に遺言を書いています。

凄い方です。
「娘に日本と韓国の間
対馬海峡あたりで
散骨してもらおうと
思っています」との遺言どおり
日本人でもなく
韓国人でもない
日本人であって
韓国人でもある
PTSD研究家翠雨の日記
創造的な生き方が
完結し
後に続く人たちの
勇気として
以遠に
生き続けることでしょう。

『ハリー・ポッターと死の秘法』PTSD克服過程における使命感への移行


ハリー・ポッターは
生き残った男の子
としての
人生を歩んでいます。
最初は
自分の出自もわからず
養父母宅でいじめられていましたね。
そういう子は
生きる上で
普通の子にはない力を  ←象徴としての魔法
身につけるようになるものです。
その際に
こころの内外で     ←連動してますからひらめき電球
おそろしいことにたくさん
遭遇します。
こころの闇が
存在を消そうとしているからです。   ←死にたくなります
屈しないハリーに
闇の力が尋ねてますね。
「なぜ死なないんだ?」
「やることがあるからだ」
使命感に支えられて
がんばれるのでしょう。
 ―ぼんやりとしかわからないけど
 とにかくやり遂げねば!という直観です。
自分のことだけだったら
早期にくじけてしまうでしょう。
うまくいく人は
PTSD克服の過程で     ←始まったばかりの人は
                 まだいいのですよ!
必ずハリーのように移行するものです。

劣等感コンプレックスのエネルギー転換

PTSD研究家翠雨の日記

虚勢を張ってても

すぐに

PTSD研究家翠雨の日記

やさしさが顔を出し

PTSD研究家翠雨の日記

博愛精神さえあるのも
つい
描いちゃって

PTSD研究家翠雨の日記

そうこうするうちに
なんとなく方向性が  ←力強い点でしょう?
決まりました。

ちからこぶは
方向性に
エネルギー転換されました。

芸術家肌の男の子でした。
看護師でしっかりものの
お母さんを
無意識のうちにモデルにしちゃって
ちょっとしんどかったんですね。
 ―お母さんは
 強制してなかったんですけどね。
 
絵を描いているうちに
こちらが何も言わなくても
気づき
いい感じの個性がでてきました。
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『チャングム』第三話  PTSDの孤独な闘い

チャングムは
孤児になってしまったのですが

母は臨終の際
言いきかせました。

これからは
今まで教えたことを思い出しながら
自分で判断してゆきなさい

泣いてばっかりいたり
簡単にあきらめてはいけません
と。

父母がいなくなる
しかも殺されるなんて
非情ですが

それをショックを受けながら
慰めてくれる人もなく
癒しながら
生きていくしかない
のです。

でも
あんな可愛い
こどものチャングムでも
トラウマと一人で闘うのですから

大人はできると
決めてかからねばなりません。

宮崎監督が
ポニョに
【如人千尺懸崖上樹】という
最難関の禅の公案を
解かせたのと
似ています。

無理でもなんでもやるのです。
それしかないのです。

そして
チャングムのドラマが生まれた背景には
やはりそういう問題を
大なり小なり抱えた人が
韓国にも日本にも
少なくない事情があると思います。
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