主人公二順は
異国でのこころ細さから
同郷の中国人の
アドバイスを受けていましたが
―言いなりと言った方がよいかも…
対等な会話が成立するなら
半分治癒してますからね。
その中国人は
こき使われる身で
ニュースも見ないし
友達と議論することもないせいで
文化大革命の頃の
中国の常識に照らして
アドバイスしていたのです。
―日本女性と結婚し
帰化しなければ
中国にいる妻子が政治犯になってしまうと。
それを
今回初めて
同じ中国人でも
時間的精神的に余裕があり
情報強者の大学教授に
指摘され
青ざめます
親身になって
良かれと思って
(自分が一番わかってるって自信もあったし)
言っちゃったのですが…
…
この構図は
いまの精神医療そのものの
風刺になっています。
生活に追われると
この中国人のような短絡的な思考回路に
陥ってしまいがちです。
そういう人こそ
落ち着いて考え
世間を広くする必要があるのです。