息子が
長い精神の病との
―神経症だったらしい。
PTSDですね。
闘いの後
自殺を試み
脳死段階を経て
死んでいった悲劇についての
―本人が
書いていた
日記や小説は
ナイーヴで内省的です。
自己治療しようとしていたのでしょう。
病院では
叶わないから。
11日間のドキュメンタリーです。
書いたのは
東大出の
新聞記者ですが
知識人としてではなく
―今の記者は
ただの情報屋ですね。
父親としての感情を
正直に吐露しつつ ☚吐露は手法であって結論ではない
―今の医療は
医師視線しかないですが
患者の家族
患者の間には
それぞれ別々のまなざしがあります。
どれが正しいというわけではないですが
(ここを間違うとモンスターを飼うことになる)
一面的です。
PTSD問題の核心というのは
実は
誰もが
こころの深い底の部分に抱え込んでいる
暗い闇の部分であり
真剣に向かい合ってしまわざるを得ない人が
―多くはスルーするか
解離して問題児になるか ☚吐露し開き直る
苦しんでいるにすぎないと
教えてくれています。
―古事記の
ヤマタノオロチみたいなものかな。
脳死判断については
センチメンタルを廃し
科学的にすべきだけど
―立花隆の著作に同意したらしい。
息子の脳死に遭遇した
その時の自分に大切なのは
そのセンチメンタルな部分だと
陰陽的に
二元論では割り切れない
世界から発信されています。
今の新聞記者は
こういう視点を持つことが
許されないらしいですから
ノスタルジーを感じます。
当時この本を勧めてくれた
―随分昔の本です。
精神科医はどうしてるかなぁと
ふと思いました。
柳田邦男『犠牲』 PTSD解離性自死遺族の真摯な視線がノスタルジー
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