幸子に誘惑されて
自分でもわけの分からないうちに
間違いを犯してしまった
二順は
ひどい罪悪感に悩まされています。
文章を普通に読めば
被害者のように感じますが、
本人には
罪悪感しかありません。
そして
罪悪感を払拭しようと
必死で
掃除をします。
―防衛機制の【取り消し】ですね。
拭い去りたいものは罪悪感ですから
いくら掃除をしてもキリが
ありません。
―洗浄強迫に陥る人もいます。
また
食事はのどを通りません。
幸子の方は、お気楽に
二順に逢いに来ますから
罪悪感を拭い去るのは
無理でしょう。
周囲の目も気になります。
性的被害者の置かれた
苦境がうまく表現されていると
思います。