『冬のソナタ』の続きですが…
チュンサンはユジンと自分がきょうだいかもしれないと知り、
ショックを受けました。
母親は亡くなった父親についての話を避けています。
チュンサンにも父親については不問のまま封印して生きることを望んでいます。
これがチュンサンの家族(母子)の共通の物語です。
しかし父親がいないというのは
寄る辺なく、さびしいものですね。
父親がいる子どもが遭遇しないようなフクザツな思いを積み重ねることにもなります。
(こころに深みは出るでしょうが)
第一話では
事件に巻き込まれたチュンサンとユジンに警察官は
はやくお父さんに電話しなさい、なぜしないか!と怒ります。
最後の最後に二人はぽつり「いません…」と答えます。
ユジンの父親は病死、チュンサンの父親は不明です。
「そんなことで!」と否認しがちですが
また必ずトラウマになるというものでもありませんが、
頭ごなしの否認に再考を促しているような気もしました。
子どもたちのこころは思いのほかフクザツなんですよと。
さみしい思いや複雑な思いをした子は
もはや【母の物語】を共有することはできず
【自分の物語】を生きなければならなくなります。
これが【自己実現】あるいは【個性化】の物語です。
実はポニョも同じです。
父フジモトは人間に失望し、海の底に住んでいます。
そしてポニョを海の底に閉じ込めます。
かわいいからですが、ポニョはそれが嫌で家出をするのです。