震災等の自然災害発生時に
臨床心理学ができるのは
被災者のこころに当然起るであろう
不安や悲しみに寄り添い
傾聴するという意味での
PTSD予防(=こころのケア)なのですが
この演者は
「トラウマケアの専門家でない」と自覚しつつ
PTSD予防段階における
語り合いの大切さを
わざわざ無碍に否定します。
この間違いは
それだけでは済まず
精神科医療チームが
被災地に
向精神薬をばらまくための
露払いの役割をするようにと
勧めているようなものでもあるので
大変な失言であり
看過できません。
実際に
後に発生した
広島の土砂災害では
PTSD予防中の小学生にまで
あたりまえのように
(朝日新聞は疑いもなく記事にしています)
向精神薬が静注されています。
本来ならば
こういう間違いをさせないように待機し
正しくPTSD予防がなされるように見守り
他の専門家たちに指導するのが
こころの専門家の立場なのです。
臨床心理学の基本中の基本である
「傾聴」について
堂々と
間違った解説をしているのは
心療内科による薬漬け発達障害ブームに便乗するかのような
「象徴が使えない発達障害児が増えている」という
愚説とならぶ
暴挙であり
阪神淡路大震災での被災体験が
全く活かされていないのも
学習効果がなく
救われ難い話です。
これらの愚行が
学会という名のもとに
募金を集めてなされている活動であることも
大問題だと思います。
どこで災害に巻き込まれるかわからないのが現実ですが
こころのケアには
お気をつけ下さいね。