ポニョは
宮崎駿監督のさまざまな思いが昇華して生まれたものでしょうが、
その中には、
かつて覚えた『人魚姫』の物語に対する違和感があるそうです。
3万もの尊い魂が12年も絶望し続ける異常事態に対して
メスを入れたのだと私は考えています。
いろんな物語があってよいのです。
しかし、絶望する人たちのそばに『人魚姫』しかなかったら
絶望はとまりません。
西洋人ならばキリスト教文化から生まれた『人魚姫』にこころを癒されるでしょう。
そもそも我々とは、神と人間との関係(ひいては外界と自分との関係に繋がる)が違いますから。
日本人の子どもたちには、似たような境遇(海の中から外を見てしまった)でも人魚姫とは違う、もっと感動的な解決のしかたもあるんだよと教えておく必要があります。
絶望したとき、さらに一歩前に進む勇気【百尺竿頭】を養うためです。
実は今の心理療法にもこの視点が欠けています。
ポニョ≠人魚姫
コメントを残す