「見えない処を見る」
あの心理学にせよ、
その他私が特技としている事柄は
病苦の時期に
はじめて習得したものなのであって
あの時期固有の贈り物である。
病苦の時期には
わが身における何もかもが
洗練された。
観察それ自体だけではなく
観察の全器官も洗練されたのである。
病者の光学から
一段と健康な概念と価値を見渡し
また
これとは反対に豊富な生の充実と自信とから
デカダンス本能の秘かな営みを見下すということ
―これが私の最も歳月をかけた修行であり
私のほんとうの経験であって
もし私が何らかの点で達人になったのだとすれば
それはこの点においてであった。
…私にだけ「価値の価値転換」などと
いうことが可能になる第一の理由は
ここにある。
自分でつかむしかないし
それが最強なんですね
デカダンスに想うPTSD克服環境② ニーチェの場合
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