『赤の書』によれば
「ヴィジョン」の中で
ユングは何度も
「神」に対する疑問を ←真の自己≠聖書の神
真っ向からぶつけ
「血の泉」などの
陰惨な描写を繰り返します。
例えば
「流れの深い奥底に
赤らんだ太陽が急に輝き
黒っぽい水を射し照らす。
(略)
暗い岩壁の上を蠢く蛇の群れを見て ←ナウシカの腐海
戦慄を覚える。
何千匹という蛇がうようよ動いていって
太陽を覆い隠す」
(「第一の書」)といった
具合です。
自我で受け止めがたい
ショックは
無意識層に大打撃を与え
こころの海を
大嵐にします。 ←ポニョの世界
しかし
その海の観察を注意深く
続けると
だんだん凪になるのです。
イメージでごまかしているのではなく
イメージに付き合うしか
克服の道がないのです。
むしろ逆です。
―経験者はイメージほど
怖いものはないと知っていると
思います。
だからユングは
ヴィジョンと呼ぶ
自らのイメージに師事し ←フラッシュバックが先生
それを表現したのです。
PTSD克服における神との闘い~ユングの場合
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