余命半年の死の恐怖に向き合う入川保則さんもこころのケア

直腸がんが全身に転移し
今年3月に
「余命半年宣言」をした
俳優入川保則(71)さん
 ―延命治療は拒否されてます。
東京・南麻布の
天現寺シアターで
盲導犬をめぐる
命の問題を問う
ノンフィクション
「盲導犬サフィー、命の代償」
主演朗読会を開きました。
ほおはこけ
朝も3時間は舌がもつれるそうです。
体調が万全でないなか
細心の注意を払いながら
「延命治療より俳優の仕事」という
決意のダンディズムで
 ―ヘンなニヒリズムは困りますけどね。
 ニーチェを誤読したみたいな!
命の尊さを
いすに腰かけたまま
淡々と読み
訴えますと
 ―甘えや毒はきばかりではダメですね。
共感した聴衆から
大きな拍手が起こり
 ―拍手が起こるのは
 百尺竿頭一歩進めよを感じ
 癒されるからですクローバー
ゆっくり立ち上がり
「本当にありがとうございました」と
笑顔であいさつして
静かに舞台を下りました。
会見では
「延命治療? やってますよ。
食べ過ぎた時はキャベジンを2錠。
胃のもたれがとれる。
寿命も延びたかも…」と
死の覚悟すら
ジョークにします。
 ―このさじ加減もなかなかです。
 否認の躁的防衛ではありません。
「冬物の衣装は処分しました。
花粉症の薬ももういりません」
 ― 一期一会の心境で
   暮らしておいでです。
自主葬という
葬儀も手配済み
この生きざまは
PTSD治療にも
参考になると思います。
PTSDでも
下手すると死亡しますが
予防も治療も
できます。
 ―そのときは
  こころのなかに
  死と再生が起こりますひらめき電球
ですから
こういう態度が必須であると
私は考えます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です