『崖の上のポニョ』が
世紀の公案アニメであり
年間3万人の命の絶望が
12年も持続したり
年間100人の子どもが
虐待死している
そんな不安と神経症の時代に対する
緊急メッセージでもある
要するに
普通の人と
公案や禅問答との
関係は明らかだと
幾度か主張してきました。
ポニョが掬われた網のことは
以前に書きましたが
似たようなモチーフを
今日
落語にも
見つけました。
サギをなんとか
だまして捕まえてやろうと謀った男が
空高く連れ去られ
墜落しそうになったとき
目の前の鉄の棒に
かろうじてつかまり
一命を取り留めました。
しかし
高い高い鉄の棒から
どうやって地上に降りたらよいのか
わかりません。
遠いところで
お坊さんたちが
男を見つけ
「人の命を救うは
出家の仕事」と
大きな布団の4隅を
4人で持って
「す・く・ふ・て・や・る」
とのぼりをあげています。
男は喜んで
跳びました。
有り難いことに
無事生還したのですが…
枝雀師匠が叫びます。
「一人助かってぇ
四人死んだん」
日常のなかで
崖の上に上がって
降りられなくなることがあります。
救いはあるから
よく見て
信じて跳んだらいい
と教えてくれているように思います。
支援者もいのちがけで
支援する必要があります。