夏目漱石『こころ』PTSD解離性心身症と自殺

朝日新聞で
100年ぶりに
連載されていますが
大正3年5月13日分には
「自分で病気に罹っていながら
気がつかないで
平気でいるのが
あの病の特色です」
 ―心身症
 何らかの修業をして
 身体に聴くようになった人は
 病院に行かずとも
 早期発見早期治癒するから
 拗れて死ぬようなことはない。
「何だかそれは
私にもわからないが
自殺する人はみんな
不自然な暴力を使うのでしょう」
 ―PTSDは理不尽な暴力が原因
「すると
殺されるのも
やはり不自然な暴力の
御蔭ですね」と
 ―この御蔭は
 陰陽の
 【陰】くらいの意味
 漱石の文章には
 独特の造語や言い回しが多い。
精神分析の
ESみたいなもので
 ―それ(it)としか呼びようがない
  無意識の圧力
心身症や
自殺がおこるけれど
それには無頓着な
 ―【否認】
 「先生」の話したこういう話に
 驚き、不安になりつつも
 
 「私」は
 「その場限りの
  浅い印象を与えただけで
 後は何のこだわりを
 私の頭にのこさなかった」
人間の姿を表現しています。
そう言えば
ES・自我・超自我のかかる場所は
教科書では
「私」と表記されていたりします。
圧力のバランスで
性格や行動が決まるわけですが
【解離】とは
そのバランスが悪く
ESが暴走するタイプでしたね。
精神分析を
かなり意識されていたのかな。
宮崎駿が真似たのは
『門』の主人公
崖の下の宗助とか
三部作で
 ―『崖の上のポニョ』
  『借りぐらしのアリエッティ』
  『コクリコ坂から』
こころの真実を表現するスタイルだけでは
 ―『三四郎』『それから』『門』
なかったようです。

夏目漱石『こころ』PTSD解離性心身症と自殺」への2件のフィードバック

  1. RINKO

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    お恥ずかしい話で、翠雨さんのブログに出会うまで(小学生、中学生の時、国語で学んだ小難しい面白くない印象が強く)覚えていないだけかもしれませんが、その3部作じつは内容を知りません。
    「銀河鉄道の夜」もこちらのブログや後、中島みゆきさんの夜会の下地になってたということもあり、ここ数年のうちにはじめて読みました。
    銀河鉄道に行くことは創造性への道というのか、既存のものから、自分のオリジナルな世界へ何かを脱ぎ捨てたイメージがしました。
    そういえば、ミスチルに「エス」という曲があります。
    ポニョを交流分析のNP,CP、A、FC、ACで登場人物を見ていくと費用にわかりやすく、物語全体がひとつのこころであることの構成のようで面白いです。

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