獅子頭」カテゴリーアーカイブ

朝日新聞『獅子頭』第三話 PTSD予防

盲目の老人に
赤ん坊の将来を占ってもらったあと
名前をつけてもらう。

ここでの占いは
宣告ではなく
予言

あたるかもしれないし
あたらないかもしれない。

あたるも八卦
あたらぬも八卦の
【陰陽五行説】

PTSDに関しても
ショックな出来事があって
トラウマになる場合もあるし
トラウマにならない場合もある。

兄のときは
将来の挫折が予想されたので
【大順】という
追い風に乗るような人生を願う名前になった。

わが国でも
かつて【水害】に悩まされた先人は
逆に【火祭り】の呪術で乗り切ろうとした。
「水害でダメージを受けるよ」
「ああそうですか」で
済まさず、
先手を打つのである。

【水剋火】(水は火を消す)の法則
普通は水が強いが
多量の火を用意して水に対抗しようとする。
相手が大自然であっても
生きるためには
泣き寝入りしてられない。
法則なんてクソ食らえ!
法則を逆手にとって立ち向かう

ねぶた祭りなどは
とても人気があります。
【陰陽五行説】など知らなくても
無意識にインプットされたものが
不屈の精神をよび覚まそうとするから
魅力的に感じるのではないでしょうか?

この弟は
【二順】

挫折があっても追い風に乗れるし
挫折がなくても追い風に乗れる。

二重の順で
めでたいと老人は勧める。

天災や事故や事件に見舞われて
トラウマが予想されるとき
トラウマ化しても
トラウマ化しなくても
どちらでも対応できるような
措置が自然になされたら
理想だろう。

「事件を忘れろ」と否認されるのも危険だし
「PTSDになるから心のケアを」と
頭ごなしに押し付けられるのも
気味が悪い。

いつか書いた
【ナマハゲ】みたいな
自然な予防ワクチンを
考案したいと思っている。

参考文献*カミナリさまはなぜ
へそをねらうのか  吉野裕子 サンマーク出版
続きを読む

朝日新聞『獅子頭』第三話 PTSD予防

盲目の老人に
赤ん坊の将来を占ってもらったあと
名前をつけてもらう。
ここでの占いは
宣告ではなく
予言

あたるかもしれないし
あたらないかもしれない。
あたるも八卦
あたらぬも八卦の
【陰陽五行説】
PTSDに関しても
ショックな出来事があって
トラウマになる場合もあるし
トラウマにならない場合もある。

兄のときは
将来の挫折が予想されたので
【大順】という
追い風に乗るような人生を願う名前になった。
わが国でも
かつて【水害】に悩まされた先人は
逆に【火祭り】の呪術で乗り切ろうとした。
「水害でダメージを受けるよ」
「ああそうですか」で
済まさず、
先手を打つのである。
【水剋火】(水は火を消す)の法則
普通は水が強いが
多量の火を用意して水に対抗しようとする。
相手が大自然であっても
生きるためには
泣き寝入りしてられない。
法則なんてクソ食らえ!
法則を逆手にとって立ち向かう
ねぶた祭りなどは
とても人気があります。
【陰陽五行説】など知らなくても
無意識にインプットされたものが
不屈の精神をよび覚まそうとするから
魅力的に感じるのではないでしょうか?
この弟は
【二順】
挫折があっても追い風に乗れるし
挫折がなくても追い風に乗れる。
二重の順で
めでたいと老人は勧める。
天災や事故や事件に見舞われて
トラウマが予想されるとき
トラウマ化しても
トラウマ化しなくても
どちらでも対応できるような
措置が自然になされたら
理想だろう。
「事件を忘れろ」と否認されるのも危険だし
「PTSDになるから心のケアを」と
頭ごなしに押し付けられるのも
気味が悪い。
いつか書いた
【ナマハゲ】みたいな
自然な予防ワクチンを
考案したいと思っている。
参考文献*カミナリさまはなぜ
へそをねらうのか  吉野裕子 サンマーク出版

朝日新聞『獅子頭』第二話【ラポール】

文化大革命の
【破除迷信】のスローガンに
表向きは
従順なふりをしていますが

盲人のおじいさんに
生まれたばかりの子の
行く末を占ってもらいます。

貧しい父親は
貧しいながらも
精一杯のお礼を
持参し

盲人のおじいさんは
大丈夫かと
気遣います。

心理学で
【ラポールの形成】
と言います。

こころに橋をかける感じですね。
診察室に入室する前から
診断名がカルテに書かれているような
医者との間にラポールはありません。

お互いに心が自由に交流していること
それが心理療法の基本です。

ラポールがない関係では
いくらお金を積んでも
相手が高名な医者でも
こちらが必死でも
すべて水の泡です。

両親が
赤ん坊の生まれた時刻と性別を
伝えると

老人は
赤ん坊の体温を頼りに
接近し

赤ん坊は
驚いて泣き出します。

ラポールの第二段ですね。
こうやってだんだん接近し強化していきます。

泣き声から
【元気】がよいと伝え、
感覚的につかんだ人相と
生まれた時刻から
将来は安泰だと伝えます。

中国のお話ですから
易陰陽五行説が生きた物語です。
【元気】の気は
木気・火気・土気・金気・水気の5気で
すべての基本です。
西洋科学なら
酸素・窒素・炭素…というところですか。

そのおおもとがしっかりしていることを
まず確認するのですね。
泣き方で
呼吸やこころのエネルギーの状態がわかりますからね。

生まれた時刻と干支で
小さな人間存在を
大いなる時間の流れにおいてみるのですね。
とても哲学的です。
西洋占星術と重なる部分もあるし
そうでない部分もあるでしょう。

大事なのは
固定した運命と決め付けるのではなく
起こりそうな問題を予想して
あらかじめ手を打っているところです。
これは仏教にも見られます。
(キリスト教が背景にある
人魚姫は運命が決まっています)

チベットの病院では
暦を発行しますし
チベット医学は心理学で
脈などを重視します。
その上で
現代流の西洋医学も研究しています。

心理療法も
西洋的な知識とテクニックだけでなく
ラポールや哲学を大事にしなければなりません。
続きを読む

朝日新聞『獅子頭』第二話【ラポール】

文化大革命の
【破除迷信】のスローガンに
表向きは
従順なふりをしていますが
盲人のおじいさんに
生まれたばかりの子の
行く末を占ってもらいます。
貧しい父親は
貧しいながらも
精一杯のお礼を
持参し
盲人のおじいさんは
大丈夫かと
気遣います。
心理学で
【ラポールの形成】
と言います。
こころに橋をかける感じですね。
診察室に入室する前から
診断名がカルテに書かれているような
医者との間にラポールはありません。
お互いに心が自由に交流していること
それが心理療法の基本です。
ラポールがない関係では
いくらお金を積んでも
相手が高名な医者でも
こちらが必死でも
すべて水の泡です。
両親が
赤ん坊の生まれた時刻と性別を
伝えると
老人は
赤ん坊の体温を頼りに
接近し

赤ん坊は
驚いて泣き出します。
ラポールの第二段ですね。
こうやってだんだん接近し強化していきます。
泣き声から
【元気】がよいと伝え、
感覚的につかんだ人相と
生まれた時刻から
将来は安泰だと伝えます。
中国のお話ですから
易陰陽五行説が生きた物語です。
【元気】の気は
木気・火気・土気・金気・水気の5気で
すべての基本です。
西洋科学なら
酸素・窒素・炭素…というところですか。
そのおおもとがしっかりしていることを
まず確認するのですね。
泣き方で
呼吸やこころのエネルギーの状態がわかりますからね。
生まれた時刻と干支で
小さな人間存在を
大いなる時間の流れにおいてみるのですね。
とても哲学的です。
西洋占星術と重なる部分もあるし
そうでない部分もあるでしょう。
大事なのは
固定した運命と決め付けるのではなく
起こりそうな問題を予想して
あらかじめ手を打っているところです。
これは仏教にも見られます。
(キリスト教が背景にある
人魚姫は運命が決まっています)
チベットの病院では
暦を発行しますし
チベット医学は心理学で
脈などを重視します。
その上で
現代流の西洋医学も研究しています。
心理療法も
西洋的な知識とテクニックだけでなく
ラポールや哲学を大事にしなければなりません。

朝日新聞『獅子頭』第一話【破除迷信】の風刺

1967晩春
貧しい家に
一人の赤ん坊が生まれ
両親は貧しい盲人のおじさんに
行く末を占ってもらいに行った。

文化大革命のただなか
【迷信を打ち破ろう!】
というスローガンに
表向きは従順に従っているが、
実際は
やはり村の古い習わしどおり
占ってもらう。
赤ん坊をぼろ布団につつむほどの貧しさでも
なけなしのお金を包んで…

これが普遍的なスタイルでしょうね。

【新型うつ病】とか
【適応障害】とか
【人格障害】とか
あれこれハイカラに誤診され
上から目線で【指導】されるばかりで
治してもらえなくても

別なところで
密かに
自分の頭で判断し
信じて行動する。

顔がいろいろあって
阿修羅像みたいだけど…
【解離】させなきゃ
克服の道を歩めないからべーっだ!
続きを読む

朝日新聞『獅子頭』第一話とPTSDの予後予想?!

朝日新聞夕刊の新連載小説
『獅子頭(シーズトオ)』
昨日、始まりました。

二頭の獅子が躍っているところに
二順という男性がいます。
彼は妻と子の二人の手を握りながら
口笛を吹いています。

【2】の伏せんのオンパレードは
陰陽五行説らしい格調の高さ
興味深い展開が
期待できる書き出しです。

陰陽五行なんて
なんのことだ?と
思われるでしょうが…

すると…
獅子が迫ってきて
なんと二順は噛み付いた?!

トラウマとの闘いに
勇敢に立ち向かうつもりだな…
そんな気がしました。

心理療法における
野生の思考をちょっと披露してみました。

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朝日新聞『獅子頭』第一話【破除迷信】の風刺

1967晩春
貧しい家に
一人の赤ん坊が生まれ
両親は貧しい盲人のおじさんに
行く末を占ってもらいに行った。
文化大革命のただなか
【迷信を打ち破ろう!】
というスローガンに
表向きは従順に従っているが、
実際は
やはり村の古い習わしどおり
占ってもらう。
赤ん坊をぼろ布団につつむほどの貧しさでも
なけなしのお金を包んで…
これが普遍的なスタイルでしょうね。
【新型うつ病】とか
【適応障害】とか
【人格障害】とか
あれこれハイカラに誤診され
上から目線で【指導】されるばかりで
治してもらえなくても
別なところで
密かに
自分の頭で判断し
信じて行動する。
顔がいろいろあって
阿修羅像みたいだけど…
【解離】させなきゃ
克服の道を歩めないからべーっだ!

朝日新聞『獅子頭』第一話とPTSDの予後予想?!

朝日新聞夕刊の新連載小説
『獅子頭(シーズトオ)』
昨日、始まりました。
二頭の獅子が躍っているところに
二順という男性がいます。
彼は妻と子の二人の手を握りながら
口笛を吹いています。
【2】の伏せんのオンパレードは
陰陽五行説らしい格調の高さ
興味深い展開が
期待できる書き出しです。
陰陽五行なんて
なんのことだ?と
思われるでしょうが…

すると…
獅子が迫ってきて
なんと二順は噛み付いた?!
トラウマとの闘いに
勇敢に立ち向かうつもりだな…
そんな気がしました。
心理療法における
野生の思考をちょっと披露してみました。