青銭大名」カテゴリーアーカイブ

朝日新聞『青銭大名』第十三話 孤児への無理難題

けちん坊の
悪徳主人
新左衛門は
拾った孤児の
五郎左に
命を助けてもらいながら
感謝するどころか
今度は
誰もが恐れる
ヤクザものの家に
お使いさせます。
しかも
「取ってこい」と
命じている代物は
貴重であり
常識の通用する相手ではないから
到底返してもらえないのは
承知の上でです。
なんと
(棄ててもいような適当な)
刀を渡し
使ってもいいからと
しかも取り返すまで帰ってくるなと
全く
人間扱いしていません。
孤児とは
寄る辺のない存在で
子どものときから
こんな理不尽な無理難題を
こなしながら
生きていかねばならないのです。
タイガーマスクに
ランドセルを貰った
児童児童擁護施設の子どもたちも
同じだと思います。
また
一見普通にみえる家庭にも
孤児はいると思います。
PTSD発症のリスクが高いです。

朝日新聞『青銭大名』第十二話 鬼と陰陽五行説

けちん坊の新左衛門は
祇園祭りの
出し物を
呂后』の
 ―呂律が回らないの呂ですね。
 詳しいことは
 あとで出てくるでしょう。
地獄の牛頭馬頭
罪人を追い立てるところに
したそうです。
 ―昨日
 いつも拝見している
 りんこさんのブログでは
 ご自身のPTSD半生を振り返り
 そんな地獄絵図を組み込んで
 イメージ化されてました。
$PTSD研究家翠雨の日記
こんなマヌケじゃなくて
もっと迫力がありましたがあせる
コツコツ
謙虚にまじめに
取り組んでおられる
経験者の話の迫力には
太刀打ちできないものです。
$PTSD研究家翠雨の日記
鬼は陰陽五行説から
考案されたデザインです。
ああいうのを見たとか
いるとかいないとか
そういう次元の話ではないのです。
十二支の
丑と寅の間が
鬼門です。
北東が鬼門ですね。
 ―京都を守るために
  鬼門に比叡山があります。
時間にしても
月にしても
季節にしても
変化の時なので
気もそぞろになる
魔境なのです。
 ―年末年始は
 魔境でしたよねひらめき電球
それで
鬼さんは
牛の角を生やし
寅のパンツをはいています。
 ―吉野裕子先生に習いましたドキドキ
  鬼は陰に於いて 於陰です。
質草に出した鬼のパンツを
新左衛門は
五郎左に
取りにゆかせます。
 ―忘れていた
  リセットの装置
  思い出し
  行動に移したのです。
魔境は危険でもありますが
チャンスでもありますから! ←陰陽

朝日新聞『青銭大名』第十一話 突然ですがシャーマンとの違い  

シャーマン治療では
何時間もかけて
無意識の声を聞き
1回目で
相当すっきりさせますが
心理療法では
一度に解決せず
時間を区切ります。
$PTSD研究家翠雨の日記
聞き手は
(比喩ですが)
階段を下りてゆきます。
 ―余裕のある
 治療者がクライエントに
 歩み寄っているということですね。
シャーマンは
そのまんまで治療しますが
 ―無意識を無意識のまま扱う
心理療法家は
現代人スタイルに
変換し
頭の中で
無意識を高速度で
翻訳しながら
会うので
体力がもたないのです。
 ―ウルトラマンの胸に
  ついてる流星マーク?
  あそこまでパワフルではないですがあせる
 
あとは日常の世界です。
祇園祭の準備に
京の人たちは
忙しいです。
型は重視されますが
毎年新しい出し物を
しなければならず
なかなか大変なのです。
人の心も
伝統行事も
同じ法則で動いています。

朝日新聞『青銭大名』第十話 酒場の心理療法2

第九話の
酒場の心理療法の続きです。
【ラポールが形成】され
身の上話をしています。
$PTSD研究家翠雨の日記意外坊&五郎左
孤児である五郎左は
半年契約で
主人新左衛門に拾われたと
語りはじめます。
 ―働き手として
 救うのです。
 子どもにとっては
 キビシイですね。
この家は
大昔から
お金の力を背景に
あちこちで威勢を振るう
下賤の家で
敵が多かったので
 ―トラウマティックです。
$PTSD研究家翠雨の日記無差別殺人者
あるとき
こういう賊に襲われますが
五郎左が助けます。
亡き父親は
剣の達人でしたから
なんということも
なかったようですが
けちん坊の新左衛門は
契約をなんとなく
伸ばしてくれただけでした。
 ―命は惜しいが
 金は出さんという感じですか。
 子どもだと思って
 (怖い子どもなのに)
 バカにしてますねしょぼん
 親の守りがないと
 こういう目にあいやすいですよね。 
意外坊はすかさず
「命の恩人なのに
報いないなんてねぇ」と
眉をひそめます。
これが【共感】です。
こういう風に聴くのが
【傾聴】です。
心理療法の基本です。
 ―守らない専門家が多いけどあせる
 

朝日新聞『青銭大名』第九話 酒場の心理療法

PTSD研究家翠雨の日記
ちなみに
2番目でも
『なんか嫌味ぃー』って
感じたら
パワハラです。
その人の気が弱すぎるからとか
そういうことは
今通用しません。
そういうことを
無言のうちにも
察し合いながら
飲むのが
ラポールだと思います。
ラポールとパワハラは
対義語ですひらめき電球
PTSD研究家翠雨の日記
情緒があるでしょ。
豪勢ではないけど
こういうのいいですね。
 ―気絶するために飲むんじゃないんです。
 話をするために飲むんです。
左の意外坊   ←心理的命名
饒舌になり
持論を展開しようとするが
右の五郎左も
若者らしい石頭思考で
軽く
憎まれ口をたたき
意外坊は
その自尊心を尊重し
認めてやりながら
「うまいこと言う」と
ほめてやります。
 ―関西の
「負けとく
(負けておく)」  ←実は勝っているという陰陽
 手法です。
そして
初回インテーク面接のように
生い立ちを訊きます。
 ―ちょっと訊いてもいいかなぁと
  いう謙虚さは大事です。
  上から目線は警察の尋問です。
  ちょっとはたくさんということです。
この若者
★幼い頃に母親と死別
★その後父は戦死
孤児
のようです。
孤児ということが
そもそもトラウマティックなのでしたね。
最近の朝日新聞が
書き出していることです。

朝日新聞『青銭大名』第二話 天狗の象徴的意味

$PTSD研究家翠雨の日記
★天狗は
お祭りなんかで
おみこしを
先導します。
★『古事記』には
猿田彦というのがいて
天孫降臨のとき
天と地の間に
立っていました。  ←道案内
自我と自己が出会うときの
 ―感応道交
【象徴】イメージが
天狗です。
★鼻が大きく
 ―スサノヲのことを
 書いた場所にありますが
 【リセット】の原理が隠されています。
★目がらんらんと輝きます。
 ―よく見ます。
それは
【邪眼】です。
聖なる場所にあって
覚悟のない侵入者が
恐れおののいて逃げ出す
のです。
PTSD克服には
【邪眼】をお守りにしましょう。
 ―売ってませんよ。
 
物語の天狗は
どうも【天狗なりそびれ症候群】みたいですが…あせる

朝日新聞『青銭大名』第一話 物乞い

ブランコから落ちて
舞台恐怖症という名の
PTSDになった人間の
克服過程を描いた
『獅子頭』は終わり
昨日から
始まりました。
$PTSD研究家翠雨の日記
何気ない挿絵ですが
鳥居ですね。
陰陽五行的には
直観が宿る場所ですから
物語の始まりに
ぴったりです。
そういう理屈は知らなくても
無意識にあるものが
表現されるのは
面白いことです。
このあたりに出る
物乞いが第一回目のテーマです。
物乞いかぁ…と思いかけましたが
物乞いとの付き合いは
なかなか深いテーマです。
インドに行ったことがある人なら
そのコンプレックス
身に沁みてわかるでしょう。
 
 ―言葉で言いきれない
 なんともいえない気持ちに
 襲われます。
 還って来なくなる若者も
 いたくらいです。
 馬鹿にして切り捨てる人も多いです。
 反応が極端なのです。
 トラウマティックだからです。
物語は
かつては日本でも
そうだったことを
思い出させてくれます。
ガンジーの非暴力や
PTSDの搾取の構造
いろんなものに
つながる現実の問題です。