ジブリ『思い出のマーニー』」カテゴリーアーカイブ

『思い出のマーニー』神隠しで癒えるPTSD性喘息


マーニーが
幻想との間で
うまく距離をとってくれていますが
 ―この助けがないと
  幻想を見続けられない。

『千と千尋の神隠し』でも
似たようなシーンが
ありましたね。


車に揺られて
異界に入ってゆくところも
 
 ―ファンタジーという名の
  幻覚や妄想の世界で
  魂は癒え
  人は成長する。
同じモチーフです。
ジブリの作品には
ユング心理学とはちょっと違う
【元型】があるように思います。

『思い出のマーニー』世に棲むPTSD


頼もしくて
やさしい
大岩のおばさんは
(名は体を表す)
 ―育て親のように
  心配性でないところが
  (これはこれで大事)
  この人の役目
プチ摂食障害
おばけの話の好きな
 ―ファンタジーに親和性がある。
おじさんは
いつもものつくりをしていて
 ―嫌なことは
  おばさんに任せて逃げるが
  仕方ないなぁと思わせるのは
  人徳か
問題にならない
軽い依存症であり
 ―おばさんに限らず
  インドの行者に言わせれば
  日本人は
  ほとんどが摂食障害ですが。

現金な子どもたちがからかう
十一さんは
 ― 十年に一回位しかしゃべらない。
緘黙症ですが
原作では
11人目に生まれたので
ワンタメニー
(one too many あまりっ子)と
名づけられていました。
 ―上原美優さんも最初は
 傷ついたんですが 
 開き直り
 破滅しました。
 ワンタメニーは
 沈黙する方を選びました。

杏奈も
回復途中で
プチ解離発言をしますが
 ―長期的に見れば
  よい兆し
相手の心身が
大岩夫妻のように頑強で
大事に至りませんでした。
 ―多少動揺して
  事実でないことまで
  親に告げ口したようですが。
  (親が尾ひれをつけた可能性もあるが)
『ボーダーラインはどこへ』にあるように
PTSDは普通の延長にあり
どこがボーダーラインかは
一概に言えません。
 ―ボーダーライン
  (境界性人格障害)は
  神経症と精神病の間という
  (ボーダーゾーン)
  意味であり
  実質的にはPTSDのことです。
 
 

『思い出のマーニー』家系図でわかるPTSDの世代間負の連鎖


DVが負の連鎖することは
 ―もちろん
  自覚すれば断ち切れる。
周知の事実になりましたが
PTSD一般に言えることです。
ケネディ一家も
そうですね。
まずは
家系図を書いてみることからかも。
セラピストに伝えるのではなく
 ―いわゆるインテーク面接
自分で書き
自分で感じることが大事でしょう。
必要な情報は
あきらめなければ
そのうち
必ず手に入ります。

『思い出のマーニー』PTSD治療中のプチ解離


親切にしてくれるのですが
「もういい加減
放っておいてよ!」
「ふとっちょぶた…!」と
言ってしまいます。
【抑圧】が取れたとも言えるかもしれません。
 ―喘息等心身症の素

トラウマで
表情が失われていたのだから
よい兆しですね。
最初は少し問題行動として
現れるかもしれません。
ものごとは最初から完成されて
出てきませんから。
それをおおらかに見守ってくれる
おじさんおばさんは
貴重な存在ですね。

『思い出のマーニー』PTSDのトラウマであるサイロと集合的無意識




田舎に着いてすぐに
サイロが気になりました。
 ―崖の上のポニョ
 (如人千尺懸崖上樹の公案)は
  この作品にも引き継がれています。
  杏奈も崖っぷちにいる
  PTSD児です。
  原作は風車小屋であり
  崖の上とは書いてありませんから
  東洋的発想です。
大事なことが
最初に出て来るのが
無意識の習性です。
 ―気になることは
  大事なことであることが多い。

これから
感官を辿って
 ―断食などをしながら
  常識のなかにある家畜状態を抜けないと
  見えてこない場所
集合的無意識を降りて行くことが
暗示されているのです。
 ―家族的無意識にある
  おばあちゃんに逢いに行く。
サイロは
韓国にある
昔の天文台とも似ています。
 ―陰陽五行説的発想
  天文台の中の水に
  宇宙を映す。

幼少期の虐待環境から懲役13年の犯罪者になった呉集団暴行の少女(18)

公判では
母親や祖母から虐待を受けるなど
被告の少女の
過酷な成育環境が
広義の精神障害を深めたと
指摘されました。

母親に放置され

ばあやにいじめられた
マーニーは
こころに傷を負い
孫の杏奈に理解されるまで
負の連鎖を繰り返しました。
 ―トラウマは幽霊や亡霊のような
  役割をします。


呉の少女の場合は
専門家による虐待もあったようです。
 ―話を聴かずに向精神薬処方
PTSD理論を否認している以上
似たような悲劇は
 ―喘息では済まなくなっている。
また起こるでしょう。

PTSD解離性バラバラ殺人事件に巻き込まれた生田美玲さん『思い出のマーニー』と同じ放置児


運動会の
「ダンスがんばります」と言ったとか
日傘をさして
お洒落だったとか
報道されていますが
マーニーと同じ
放置児で
 ―かまってほしくて
  日傘をわざと置き忘れる等とも
  書かれている。
殺人鬼にでもついてゆきました。
 ―未治療PTSDを
  向精神薬とアルコールで
  こじらせた
  多重人格
ネグレクトは虐待であり
PTSDの発症リスクになります。
美玲さんは
『思い出のマーニー』
見たのかな。
まだちょっと
難しかったかな。

『思い出のマーニー』3回目最前列でPTSDのトラウマを味わう。


貸し切り状態ですニコニコ

ゴジラと一緒に
最前列で見ました。

箱庭に使えるからね。

ジブリ作品のミニチュアもたくさん
手に入りました。

この作品は
視座が大事だと思ったのです。
 ―なるべく下から見ます。
  というか
  画面に覗き込まれる感じで
  見るのがコツです。
  近眼だからできるのかもしれないけど。
真っ暗な映画館で
たった独りで見る
ここから始まるサイロのシーン
本当に恐ろしかった叫びです。

PTSD治癒物語『思い出のマーニー』とマリ(西アフリカ)トンブクトゥ


マーニーと杏奈が
お城をつくっていますが
 ―箱庭療法

西アフリカ
マリの
トンブクトゥ
(Tombouctou)にある
モスクを思い出しました。
 ―世界遺産
砂漠の民
トゥアレグ族の都市で
西欧では
「黄金郷」として知られるほど
栄えた時代もあったようで
マーニーの家の盛衰と重なりますね。

PTSD世代間負の連鎖は
『砂の城』そっくりだし

ユングの家のような

湿っち屋敷とか

崖の上のサイロとか
 ―ポニョのモチーフ
  如人千尺懸崖上樹
建物がユニークだなと思っていたら
トンブクトゥの建物には
ガウディも影響されたそうです。

PTSDの世代間負の連鎖克服物語『思い出のマーニー』二回目

そろそろ来年の学会発表の
構成を考えないといけないので
もう一回観ました。
今回の方が感動が深く
集合的無意識の構造が
よく表現されているなと
思いました。

例によって
箱庭のミニチュアを購入しましたが
さすがにマーニーのものはなく
 ―青い日記帳くらい。
ルパン三世の
銭型警部と峰不二子
るろうに剣心がありました。
キューピー人形を
最近よく見ます。