ジブリ『思い出のマーニー』」カテゴリーアーカイブ

『思い出のマーニー』PTSD解離性自殺衝動

喘息なんてのは
表面的な問題で
無意識的には

自殺衝動ともいえる
自分への攻撃性が
存在しているのです。
もちろん
先天的な問題ではなく
祖母の時代からの
心的な負の相続によるものです。

祖母と対話したら
治ります。
薬は要りません。

『思い出のマーニー』PTSDの問題の場所根室

悪評している人から
 ―多分
 『借りぐらしのアリエッティ』の
 翔君は死んだのだろうと
 言った人
ヒントをもらいました。
喘息治療に
ロンドンから
田舎に行くとか
東京から
北海道に行くならわかるけど
札幌から根室(かどこだか)に
行くのは無意味と
言ってました。
根室ってのは

集合的無意識のことでしょう。
 ―初めてこれを読んだ人は
 チンプンカンプンですねニコニコ
ユングは
これを地下茎と呼んでました。
我々はこの上で
花を咲かせている存在です。
杏奈のおばあちゃんである
マーニーも
地下茎に住んでいるのです。
意識が遠のかねば
逢えないし
現実のことを考えると
消えます。
 ―ホームステイ先の家のことを
 質問され
 答えようとしたとき
また
しっかり関わって
 ―箱庭したり
 絵を描いたり
その(固着)意味を失うと
姿を消す存在です。
だから
許すも許さないもないのでした。
ただ逢えてよかった
有り難いことだということでしょう。

かぐや姫も
地下茎に吸い寄せられて
消えました。

PTSD克服物語『思い出のマーニー』と円相法



「この世には
目に見えない
魔法の輪がある」
「輪には内側と
外側があって…」と言いながら
絵を描く
くらーい顔した
ヒロインですが

考えてみれば
円相法の極意を
ジブリも意識しているというわけでしょう。

 ―輪も強調されています。
昔の文献にも
何でもいいから
輪の中に書いてもらうことで
 ―治療者の姿勢も
  ある程度大事でしょうが
反抗的な態度の子どもも
こころを開きだすと
書いてありました。
ラポールの形成に
役立つんでしょうね。

シンプルですが
十牛図にも
 ―禅

陰陽五行説にも通じる
深遠な哲学に支えられていますから。

PTSD克服物語『思い出のマーニー』マーニーは牛である。

マーニーは
無人のさびしい風車小屋で
アンナを置き去りにし
姿を消し
彼女をさがすうちに
アンナは
マーニーの思いがけない秘密を知り
成長します。

後になれば
かけがえのない存在とわかるわけで
それを探す過程で
人間関係が再構築され
 ―支援してくれる人がたくさん
またもとの世界に帰ります。
 ―地球に降ろされた
  かぐや姫みたいなもの

マーニーと牛
みかけはまるで違いますが
どちらも
個性化の過程における
象徴です。

絵は上手なのに
人間関係が苦手で
幻に憑りつかれたりしますが
 ―発達のデコボコ
象徴性があるので
発達障害の物語ではありません。

失恋でマーニーをいじめたPTSD解離女中


ばあやと2人の女中が
マーニーをいじめるのですが
原作によると
女中のうちの一人は
軍隊に入っている
ボーイフレンドを
もう一人の女中にとられて
  ― マーニーの推測
朗らかだったのが
機嫌が悪くなり
マーニーをいじめるようになったそうです。
PTSD解離負の連鎖です。
学校に行かなくても
いじめがあり
 ―両親は関知せず
マーニーの人生に
影を落とし
杏奈の喘息にまで
負の連鎖しました。
 ―世代間負の連鎖
しかし
杏奈は自力でそれを
断ち切りました。
無意識にある自然治癒力は
凄いですね。

PTSD性喘息のアンナに「あなた喪にふくしたの?」とマーニー

原作では
アンナに対し
 ―ジブリ版は杏奈
マーニーが
「ご両親はどうなさったの?」と
質問をします。
心療内科に
欠けている大事なところです。
杏奈は
父がどこかへ行ってしまい
母親は再婚
 ― 一本調子のそっけない声でそういう。
祖母と暮らしていたら
両親が自動車事故で死亡したと
答えます。
そこで
マーニーが
「なんてひどいんでしょう!
あなた喪にふくしたの?
随分辛かったでしょう?」と
言うのですが
「ちっとも覚えてもいないわ」
「それからおばあちゃんが死んだわ」
マーニーは驚いて
いろいろ聞きますが
杏奈は
「だれがそんなこと気にするもんですか。
かまやしない!」
 ―怒りが出たのはよいことです。
  とても気にしていることを示しています。


時間をかけて
人の心を育んで
感情を取り戻し
 ―かぐや姫の時代から続く
  (文献があるのがそこから)
  普遍的な原理
喘息も治癒してゆきます。
大事なのは
薬ではなく
傾聴です。
 ―いわゆる優しさとかとはちょっと違います。

『思い出のマーニー』と『砂の城』PTSD負の連鎖

一条ゆかりの
代表作の
モチーフもみられます。

この作品は
外国の話ですが
 ―結婚に反対され心中
 
 男性は記憶喪失のまま結婚
 
 女性も助かり
 男性と再会できたが
 男性も妻も事故死したので
 その子どもを育てる決心をする。
日本を舞台にドラマ化されました。

サイロは出てきませんが
こういう
トラウマチックな
衝撃的なシーンが満載で

意地悪ばあさんも出てきます。

砂の城というのは
PTSD世代間負の連鎖の
象徴なのかも
しれません。

『思い出のマーニー』PTSDのトラウマをつくる意地悪ばあさん

イギリスの児童文学ですが
ジブリは日本風に
意味を翻訳してますから
 ―拡充法と言う。

意地悪婆さんが
出てきます。
おばあさんになっても
いじめっ子です。

アリエッティの
お手伝いさん
ハルさんのように
 ―小人を見たと言ったら
 嘘つき呼ばわりされたトラウマ
何かトラウマがあるのでしょう。

こういう
心のお手伝いさんたちも。
トラウマがあっても
赦されないことですがね。

『思い出のマーニー』ジブリの描くPTSD性心身症モチーフ


杏奈は喘息ですが
幻想に憑かれ
 ―傍目から見れば
 結構アブナイ
 (本当は危なくない)
 今の日本だと
 ほっといてもらえないかも
よく走っては
倒れてました。
 ―百尺竿頭一歩進めよ。

『借りぐらしのアリエッティ』の
翔君も
心臓の手術を受ける前だというのに

走れました。
 ―ヒステリー
 母親不在の寂しさを否認した
 PTSDとしての
 心身症
2人は
よく似てますね。
PTSDの原理がよく理解されるように
わざとそうしているのではと
 ―そうでなければ手抜きかな。
 そんなわけはないわけで
思われる節が
他にもたくさんあります。