『星の王子さま』の呑んだくれ

呑んだくれは
なぜ呑んだくれなのでしょう?
『星の王子さま』にも呑んだくれが出てきます。
インタビューしてみましょう。
王子さまが酔っ払いに何をしているかと質問すると、
「呑んでいるんだ」と悲しそうです。
楽しくないんですね。
楽しくないのにどうして飲むのかと質問すると、
「忘れようとしているんだ」と言います。
やっぱり依存症の背景には【否認】があるんですね。
王子さまが、何を忘れようとしているのかと質問すると、
「恥ずかしい気持ちを忘れようとしているんだ」と言います。
何が恥ずかしいのかという質問には
「呑んだくれているのが恥ずかしいんだよ!」と怒り、黙り込んでしまったので、
王子さまは当惑しながら立ち去るしかありませんでした。
心理療法でも
依存症には【ことば】による【論理療法】は無効です。
呑んだくれは普通の会話をする分には
善良で陽気な市民って感じで
「酒ばっかり呑んでたらあかん。やめんとなあ」とか
「先生のおっしゃる通りっ!」っと大変調子がいいですが、
(来談時もどうも呑んでる。つきあいでとかなんとか言って自分の意思で呑んだことは【否認】)
それは【否認】の内容の入り口までの話で
それ以上核心に踏み込もうとしたら命がけで防衛します。
怒りは代表的なものです。
星の王子さまは、酔っ払いに短時間会っただけで
とても憂鬱な気分になってしまったと言っています。
酔っ払いからは【金太郎飴】のように【否認】が出てきます。

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