夢十夜『第三夜』子殺しとトラウマ

6歳になる自分の子を
背負っている。

目がつぶれているが
(見えない)
道をよく知っているし
勘が鋭くて
恐ろしくなる。

こんなものを
しょっていては
末恐ろしいから
置いてゆこうとしたら

重くないかと聞いてくる叫び

重くないと言うと
「今に重くなるよ」

恐ろしくも妙な会話のなか
100年前に犯した殺人を
思い出す。
同時に背中の子どもは
石地蔵のように重くなった。

この子どもは
かつて無意識のうちに
抑圧し
忘れ去られたトラウマでしょう。

常識や分別と違うレヴェルの
存在で

夢見手のことを恐ろしく知っているし
何とか存在に気づいてもらおうという
ある種の【うらみ】がある。

抑圧したままで
同じ間違いを犯そうとしている
(自分をまた捨てようとしている)
夢見手に

そろそろトラウマを直視せよと
警告しています。

子殺し・子捨てのモチーフには
このような意味も
あるように思います。

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