三浦綾子『塩狩峠』の犠牲的精神

結納のため札幌に向った鉄道職員
永野信夫の乗った列車が
塩狩峠の頂上にさしかかった時

突然客車が離れ
暴走し始めた。

声もなく恐怖に怯える乗客。

信夫は飛びつくように
ハンドブレーキに手をかけた…。

明治末年
自らの命を犠牲にして
大勢の乗客の命を救った
一青年の
愛と信仰に貫かれた生涯を描き
人間存在の意味を問う長編小説。

敗戦後、肺結核と脊椎カリエスを併発して
13年間の闘病生活の病床で
キリスト教に目覚め
1952(昭和27)年受洗した
三浦 綾子の作品です。

三浦綾子の病も壮絶です。
自らが得心ゆくような
神と出会わなければ
生きてゆけなかったのでは
ないでしょうか。

生きておられたら
PTSDから
鉄道自殺する人々の
苦悩と絶望にも
理解を示されたことでしょう。

この世でも傷めつけられ
命を犠牲にしながら
死後も鞭打たれつつ

人類を救うための
何らかのメッセージを
掬いとられたことでしょう。

三浦さんなき今

この方々の死を
無駄にしたくはありません。

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