朝日新聞『獅子頭』第二百十九話 時代錯誤が命取り

主人公二順は
異国でのこころ細さから
同郷の中国人の
アドバイスを受けていましたが
 ―言いなりと言った方がよいかも…
  対等な会話が成立するなら
  半分治癒してますからね。
その中国人は
こき使われる身で
ニュースも見ないし
友達と議論することもないせいで
文化大革命の頃の
中国の常識に照らして

アドバイスしていたのです。
 ―日本女性と結婚し
  帰化しなければ
  中国にいる妻子が政治犯になってしまうと。
それを
今回初めて
同じ中国人でも
時間的精神的に余裕があり
情報強者の大学教授に
指摘され
青ざめます叫び
親身になって
良かれと思って
(自分が一番わかってるって自信もあったし)
言っちゃったのですが…
   …
この構図は
いまの精神医療そのものの
風刺になっています。
生活に追われると
この中国人のような短絡的な思考回路に
陥ってしまいがちです。
そういう人こそ
落ち着いて考え
世間を広くする必要があるのです。

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