今年のノーベル文学賞に
日系イギリス人作家の
カズオ・イシグロさん(62)が選ばれました。
2015年6月
10年ぶりの長編小説として発表した
『忘れられた巨人』は
「1990年代のユーゴやルワンダでの
内戦と大虐殺のショック」から
過ちを繰り返さないために
記憶をどう扱えばよいのかについて
書かれたものですが
記憶は、デビュー以来の一貫したテーマのようです。
何らかのショックから
神話が生まれるのは
日本の古事記にも明らかな
PTSD予防と昇華の霊的現実です。
村上春樹のこの小説も
そういう構造ですよね。
記憶を封印させる圧力に屈しないことが
今現在
人類に課せられた主要テーマだということでしょう。