社会現象になっている『鬼滅の刃』について
私も分析してみました。
第1話はタイトル『残酷』のとおりで
幸せそうな家族が一夜のうちに惨殺され
やはりPTSD物語でした。
10代の少年が
亡き父親の跡を継いで炭焼きをしながら
家族の暮らしを支え
寂しいきもちの妹たちに慕われ
こころのよりどころになっていた。
罪悪感に苛まれながら
仕事で家を空けたので何も悪くない。
唯一生き残ったものの
瀕死の状態の妹を背負い
励ましながら
兄ちゃんが絶対に助けてやるからな
何でこんなことになったんだと
主体性を失わず行動
雪山を下ります。
大変な精神力を要求されているわけですが
さらには妹が
突然唸り声を上げて襲いかかってきます。
生き死にの問題は
いつのまにか
PTSDのドラキュラ問題に移行するということ
大正時代の日本だから鬼になる。
すでに限界なのに
どんどん追い打ちをかけてくる
PTSD予防段階のハードさを的確に示していますね。
しかし全く知識がなかったかと言うと
そうでもなく
鬼に象徴されるような出来事はこの頃よくあったようで
人が行方不明になる
家族がなくなり孤独になる
鬼のはなしとして語り継がれていたし
個人個人のイメージ
ある人は夜に現れるから外に出ないようにしている。
内に入ることもあるが
その時は鬼神さまが切ってくれると信じている。
他にナマハゲ👹なんかも知っていたかも
父親が亡くなってから苦難を乗り越えてきたことが
普通の子も
お皿を割っただけで殴られている様子が
普通に表現されている時代背景
免疫となり
学習能力が作動し始める。
そこで得た特殊能力に助けられながら
主人公の場合は鼻が利く。
わからないなりに状況分析する様子は
ひとつひとつ哲学的です。
現状は永遠ではなく
空模様のように移ろうものだとか
雪のせいで崖から滑り落ちたが
雪のおかげで助かったとか。
お釈迦さまからかぐや姫まで
ここで集合的無意識の智慧を得て
元気を取り戻す。
女性が描いた少年ジャンプの作品☯
そういう人には救いが来るようで
剣の達人が偶然通りかかり
鬼を「退治」しようとしますが
鬼になると親兄弟も食おうとするようになるし
人に戻ることはないから殺すのだと言ったが
本当は解決策はないではないことを知っていて
結果的には主人公を試したともいえる。
PTSDの薬漬け問題みたいですね。
ただの鬼ではなく
鬼と化した妹を救おうとしているのだと理解し
その難問を解決するための修行先を紹介してくれました。
絶望など今することではないとか
生殺与奪の剣を他人に握らせるなとか
主導権を握れない弱者が妹を守るなど
笑止千万だというのは
読者に言われているようにも感じますが
主人公は教えられなくてもそうしていたので
その覚悟がまだ弱く
その微差が命取りになると教えながら
本気度を試しているのかなと感じました。
その試験にパスしたとき
妹がもののけ姫のようになり
『狼に育てられた子』状態でしたが
伝わるものがあるのですね。
兄を守ったのは印象的でした。
これは序の口なんですよね。