本日7月20日は
千と千尋の神隠しが公開された日です。
夏休みということもあるでしょうが
なかば課題図書のような扱い
華厳と陰陽五行説の習合で
海の日周辺がふさわしいのかもしれません。
明治天皇が
はじめて
軍艦ではなく灯台視察船で
御用邸に戻られた史実から
振り返ってみれば
迷い込んだ神隠しの構造は
八百万の神々が住む
無人の
タブーの場所で
集合的無意識そのものでした。
草原だった場所が
大河に変わって
船から降りてくる怪物のような者達を目にするのは
『君たちはどう生きるか』の神隠しと同じ
悪夢が消えることを願って自分が消滅しそうになるというのは
— 鬼滅の相
昨日の河合隼雄の子ども時代の恐怖と同じものです。
それが
過去のトラウマ記憶に助けられるという
時間論もおもしろいですね。
— 過去 ⇒ 現在 ⇒ 未来 じゃない
そして
両親が
罰として豚の姿に変えられるのは
ニーチェの教える
動物以下にも超人にもなる
感官の説明そのものでした。
また本日は
鶴見俊輔が亡くなった日でもありました。
神隠しの伝説の人になった
ゴリゴリのクリスチャンの母親と一緒にいると
父親は海外での講演旅行などで不在がち
母親から「しかられつづけのくらし」
どうしようもなくなるということで
11歳には不良少年化し
— 万引き集団をつくり小学校をサボって歓楽街に出入りして女給やダンサーと交際
12歳にはうつ病を発症
睡眠薬を飲んで道路に倒れる自殺未遂を繰り返し
精神病院に3度入院[
高校は退学・編入を繰り返し…
アメリカにわたり
戦時中なので苦学して
資金凍結で
図書館で働かなくてはならなくなったり
逮捕されて
収容所で卒論を書いたりするうち
病弱になり…
帰国後
教授職についても
ピカイチに優秀
病弱のうえに
精神病院に入退院するようになり
休職どころではない
今度は
「親父のもとに出入りしていたら
自分がだめになると思って」
家を出ます。
ポニョが家出する
集合的無意識はどこまで脅威か
脳梗塞になっても
発話と筆記が困難
旺盛に読書を続け思索し続けたのも
脳は考えることをやめさせたかったのか🤔
河合隼雄と重なりますね。
神隠しの場所には
鬼籍
いろんな偉人がいます。
この人と吉野源三郎のつながりを2年前聴いたけど
— 要するに思想がひとつづきと言いたい
—— 三蔵法師じゃないけどみんな死にそうに苦労して伝えてくれた。
失念してしまった…