第一夜には
死にゆく女性が
出てきます。
きっと
逢いに来ますから
百年待っててください
そう言われて
漱石は
戸惑っています。
無意識の
面白いところは
大文豪でも
自分の夢の意味が
わからない
ところに
あります。
そんなに
簡単にわかったら
つまらない。
でもわかりたい。
誰もが思うところです。
漱石の『門』は
世紀の公案小説
と言われています。
作家は時代の先読みをする
シャーマンみたいな
感性で
作品を書かされている
わけですから
それを読んだ
同時代の人が
みな得心できるはずが
ありません。
万人得心は
三文小説家の
証ですから
漱石は
ロンドン留学で
西洋文化に圧倒された
最初の人の一人です。
心身症をやむくらい
真剣に
格闘したのです。
『門』が書かれたのは
西洋と東洋との
出会いなんて
こじゃれた話ではなく
まさしく
PTSD克服物語
なのだと
私は思います。
かつて
大陸文化に出会い
圧倒されて
PTSD克服のために
『古事記』が
編纂されたのと
同じ無意識にある
魂のメカニズムです。
平成になって
『門』は
世紀の公案アニメ
『崖の上のポニョ』
としてリメイクされました。
主人公の名前を同じにし
正法眼蔵斜め読みしてたら
気づくような
親切な
構想で…
そして
ポニョをもとに
解説したら
若い人たちが
漱石も
仏教や陰陽五行説のような
東洋思想の意義も
理解してくれる
ようになりました。
今年のテーマは
それとPTSDについて
同様に理解してもらい
自殺者を減らすことです。
女性とは
漱石のアニマで
自身が時代に先駆けて
病んだ
PTSDが
平成の時代では
ありふれた問題となり
自身の
克服記録としての
作品が
かならず
再び世の中に
貢献できるとの
励ましを
自信のない
漱石に
与えていたのでしょう。
宮崎監督の無意識で
ポニョとして
受け継がれ
女性は
確かに
現れました。
夏目漱石『夢十夜』第一夜の女性はポニョとして生まれ変わり約束を果たした
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