チャングムの師は
表情が硬い。
若いときに
目の前で
女官たちに
親友を殺されてからの
ことだ。
その親友は
かつて
レイプされそうになったとき
助けてくれた
恩人でもあるから
気持ちは複雑だ。
その頃の自分には
どうしようもなかったのだが
それでも
なんとかできなかったのかと
自責の念もある。
加害者たちが
相変わらず悪事ばかり
重ねているのを
日常的に見ている。
自分のこころの傷を恐れ
心を閉ざしながら
何とか自分を護り
修行を続けている。
『チャングム』第二十ニ話 凍りついたこころ
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