投稿者「nishii222222222」のアーカイブ

擬似発達障碍としてのPTSDの一事例

ある日
男の子が
ふらりとやってきました。
「お母さんがさせてもらいなさいって…」

小柄でひょろりとして
気弱な感じです。

遠慮がちに作り始めます。
「これしていいの?」
「これも使っていいの?」
「好きなように置いていいの?」

会話は殆どなく
発せられるのは
お伺いばかりです

お父さんを刺激しないように
気をつかって生きてきたのでしょう。

数日ごとにやってきて
黙々と取り組みます。

そのうち
「ぼく…
頭いいんかなあ…」
とつぶやきました。

表現がだんだん自由に豊かになり
言葉があふれかえります。
笑い声、おふざけ
楽しそうです。

入所したばかりの
不安そうな子には
「よく頭で考えてな
とお兄さん風を吹かせます。

「みんなぼくみたいに
頭よくなったらいいのにな

最終回には
キリンを置いて
きいりんさん
と本当にうれしそうでした。

元気になったことはわかるのですが
どうして「頭がいい」とか
そういうことを
よく言ってたのだろうと
気になりました。

そして
スタッフの話から
なぞが解けました。

小学校に入学したばかりなのに
勉強ができないということで
先生からこっぴどく叱られて
学校が怖くなっちゃって
転校とシェルター入所が決まった時に
ちょうど箱庭と出会ったんですね。

DVのショックで
勉強どころではなかったと思います。
先生に叱られてトラウマが複雑化しそうな危機にありました。

「ぼく頭悪い…」
一人悩んでいたのでしょう。

最後のキリンですが

麒麟という隠された神のイメージで
【麒麟児】というと
才能の優れた少年です。

この子は何も教えてくれなかったけど
あとですべてわかりました。

本人も私に何も教えてもらわなかったけど
こころから【納得】し
新しい土地で生まれ変わりました。

箱庭療法の不思議で優しい
癒しのメカニズムのお手本のような
症例です。

世間には
【発達障碍】と診断されて
薬物療法や
ドリルを与えられている子は
相当多いと思います。

誤診の一パターンで
【二次被害】と言います。
続きを読む

箱庭療法のDV被害におけるPTSD予防効果

DVシェルターで
箱庭は人気があります。

箱庭は1つしかないので
それに
私は一人しかいないのでニコニコ

順番をめぐって
時にけんかになりそうなときもあります。

しかし…

学会で発表し始めたとき
怪訝な顔にたくさん会いました。

「ムリにさせて…」

毎年発表していると
「発表のために…」

陰陽五行とか仏教とか
凄い哲学の表現があって

無意識の癒しのメカニズムに感動すると言うと、
「そういう指導してるんですか?」
(『まあ頭でっかちですこと』って表情で)

「原理なんかないと思いますよ」
「そんなむつかしいことばっかり考えて
疲れませんか?」

ユングも河合隼雄も
先行研究では
原理はあると言っているのだから

ないと思うなら
それを証明するのが筋なのに

しかも自分の怠慢で
しなくていいなんて…

不思議でしかたがない現象です。

こういう論理性のなさ
つまり悪い意味での宗教性が
学会なんて場所にはあったりします。

子どもは
ショックをトラウマ化させないために
自分の存在全体で考えながら
自分の物語を完成させている
のだ
と思います。

どうしてもつくらねばならないと感じている
切実な思いを知って欲しいですね。
続きを読む

ただ今断食中…

【断食】というと
なんか大げさですが…

食べないだけです。

修行僧みたいに
何ヶ月もとなると
ちょっと手が出ませんが

いわゆる
プチ断食ですね。

一週間に一日
何も食べない。
【週末断食】と言う人もいますが、

今日は金曜日なので
【プチ断食】かな

事情があって
仕方なく始めたのですが

いろいろ気づくことがあって
10年ほど
習慣になっています。
続きを読む

名古屋刑務所刑務官による暴行事件とPTSD

名古屋刑務所で
2002年
革手錠による暴行で
受刑者1人が死亡
1人が重傷を負った二つの事件で
特別公務員暴行陵虐致死罪に問われる
などして
1審で懲役3年
執行猶予5年の
有罪判決を受けた
副看守長を含む刑務官4人の
控訴審判決が26日あり
控訴は棄却されました。

刑務所問題も難題ですね。
少年刑務所でも暴行事件がいくつか起きて
少年がPTSDに罹患しています。

犯罪には
さまざまな原因があるでしょうが
PTSDによるものは少なくないでしょうし、
犯罪を犯すことが新たなトラウマになることも
あるでしょう。
逮捕や取調べはストレスフルですから
犯罪者のPTSDは年々複雑化し続けるでしょう

一人一人個別に対応すればよい病院でも
勤務医は過労死寸前の激務です。

刑務所という場所で
【解離】を起こした人ばかりを
【統合】していかなければならない職場は
本当は禅問答みたいな
難問を抱えているはずです。

コントロールを失った受刑者への対応に加えて
社会の暗い部分とも向き合うことが日常ならば
PTSD罹患リスクは相当高い職場であると
推測されます。

自然と軍隊式のスタイルが取り入れられ
システム上の【暴力性】が時に
暴走することがあるのでしょう。

刑務所は
あっちを向いても【解離】
こっちを向いても【解離】
あなたも【解離】
私も【解離】

【解離】だらけの空間を
号令で無理やり【統合】させた
大変な場所だと思います。
続きを読む

【ニューロン】掲載の統合失調症リスク遺伝子解明論文とPTSD雑感

昨日の
朝日新聞夕刊でみかけました。

名城大学とアメリカの大学の共同チームの
実験結果が
アメリカの科学誌【ニューロン】に
掲載されたそうです。

胎児期のマウスの前頭部に
遺伝子の働きを止める物質を入れて
成長過程を観察しました。

思春期にあたる58日目に
物音への反応が異常に敏感になり
認知力や記憶力の低下
が起こりました。

そして統合失調症の治療薬で
回復
することが
確認されました。

ドーパミンが半減しており
脳神経のネットワークが
うまく作れなかったのが
原因だそうです。

統合失調症の遺伝性と薬効が再確認されましたね。

PTSDに関して言えば
異常に敏感になれば
逆に能力の低下が起こるということが
そろそろ世間でも常識になればいいなと思います。

でないと認知力や記憶力の低下のみ見て
【発達障碍】とか【認知症】とかにされてしまいますから

この誤診は二重の苦しみを与えます。

また統合失調症ならば薬効が期待できるはずなので
まったく効かないならば

その統合が失調している状態は
もしかしたら【PTSD】の【解離】ではないか
と疑う科学性も持って欲しいですね。

20年前に講義で学びました。
「最近、分裂病は軽症化している。
でも治りやすくなったのではなく
病が深まっている」

当時は
『確かに
子どものとき見かけたような人は
減ってるな』
と思っただけでしたが、

天国にいる先生に聞いてみたいです。

「先生、それってPTSDではないんですか?」
続きを読む

朝日新聞『獅子頭』第四話 『崖の上のポニョ』っぽい?!

時が経ち、
三話で赤ん坊だった【二順】
の父親は

退役軍人の兄のおかげで
貧しい農村を出て
都市の雑技学校の
食堂の調理師になった。

家を出る前
農民の父親に
母親が調理の特訓をしようとする。

ダメだダメだと
厳しいことを言う母親に
父親は
野菜を油で炒めて
塩と胡椒を加えるという
基本はどこでも同じだし
職場では
油がふんだんに使えるし
味の素もあるだろうから

大丈夫だと返す。

この家では
ろうそくの明かりのもと
きゅうりの味噌漬けと粟のご飯だけの
食事が普通だ。

第一話で【文革】に触れていたが、
【文明】というモチーフが
底に流れているような気がする。

中華料理と言えば
【火食】のイメージだが、

二順の家のように
火を使う以前の文化水準があり

易学の
【先天易】と【後天易】の間に
【火食】
がある。

火を使うか否かで
哲学ががらりと変わってしまう
ということを
昔の中国人は知っていたのだ。

この哲学は
もちろん
【陰陽五行説】
お釈迦さまの掌のように
あらゆるものを乗せることができる。
つまり、説明することができる。

中国文化も政治も食事も
医療も占いも
すべての基本に
【陰陽五行説】がある。

さらに
【味の素】
これは世界を席巻している。
外国に行けば、
その国の味を楽しみたいと思うが
ベトナムでもタイでも
味の素のびんや広告を見かける。
「これがないと」
と言われるとちょっとショック…

みんな同じ味になってしまう。

英語で説明すると
なんだか内容が軽くなってしまうものだが
味の素で日本もそういう文化破壊の
片棒を担いでいる。

原始的な生活から文明化へ
そしてグローバルスタンダードへの習合

易もいつかまた
後天易から進化させなくてはならないのかもしれない。

二順が兄に
父の行った【雑技学校】の【雑技】って
何?と聞くと、

サルみたいに木の枝を歩くことかなあ
と答えた。

木の枝といえば
【如人千尺懸崖上樹】

危機に見舞われて克服していくわけだから

『獅子頭』も
『崖の上のポニョ』かな…
続きを読む

知っておきたい精神医療ニュースから【誤診】

ちょっと多いですが
以下はブログからの引用です。
真偽はこれから検討してゆかねばなりませんが
私の臨床経験や周囲の声から考えて
どうも正しいのではないかと
感じた部分のみ
抜粋しました。
日本でも、新しいタイプの抗うつ剤SSRIが1999年に販売認可されるや、特定の精神科医や製薬産業が中心となり、大々的な「うつ」啓発キャンペーンが展開されてきた。その結果、1999年まで150億円前後の抗うつ剤市場が、わずか数年で4倍以上に膨れ上がった。客観的な診断の根拠や、うつの原因と主張される「脳内化学物質のバランスの崩れ」を証明する科学的根拠が存在しないまま、DSMによる障害の定義が宣伝され、多くのうつ病患者が作られてきた
 
さらには、最近はDSMで定義付けられた「社会不安障害(SAD)」に対して、SSRIが治療薬としての承認を得たことから、特定の精神科医や製薬産業による、猛烈なSAD啓発キャンペーンが進められている。そして、次なる市場として、日本の子どもに目を向けたADHDキャンペーンが展開され、ADHD治療薬の開発・承認に関する動きが急ピッチで進められている。
 
一方で、抗うつ剤が自殺衝動を引き起こしたり、ADHD治療薬による死亡の危険性などが次々と明らかにされ、米国政府や、EU、国連、日本の厚生労働省からも警告が発せられるようになっている。それにもかかわらず、あえてそのような警告をかき消すかのように、ただ薬物療法の利点のみを強調し、薬物療法を強く勧める宣伝やキャンペーンが無分別に行われている。そこには、資金提供を受けた専門家が、科学的根拠を後回しにして「障害」を作り上げ、その「障害」を普及・宣伝することで患者を増やし、その障害に対する薬剤を承認させることで莫大な利益を得ようとする、今回の論文で明らかにされた精神医療産業の闇の構造が見え隠れしている。
 
教育現場では、DSMを基にしたチェックリストが教師に配布され、子どもたちが科学的根拠無く「障害の可能性がある」と分類されている。そのような診断基準を見て不安になった保護者や教師により、子どもたちが精神科を受診するようになっている。中には、科学的根拠無く、一生を左右するような「障害」というレッテルを貼られたり、副作用の説明もないまま、危険な薬物療法を強制させられたりする事例もある。
支援のための科学的な分類は歓迎するが、金儲けのための非科学的な分類はいらない。

PTSDの精神分析への期待と限界

日本心理臨床学会の
ワークショップの内容が
公開されました。
これを見ると
学会の志向性が
わかります。
診断名で言うと
やはり
【うつ病】が多いと考えているようです。
加えて【発達障害】という診断も多いです。
【PTSD】についての会場はゼロですが、
近いのが1つありました。
16 覆いをとること・つくること 北山 修(北山精神分析室・九州大学)
私たちが取り扱うケースの防衛はもろくて、心の中身が露呈しており、中身の開示の程度は「普通の人々」とは比べ物にならない。精神病者は私たちより、嘘のつけないずっと正直な人たちなので、だからこそ、「覆いをとる」というより「覆いをつくる」治療が求められる。基本的にヒステリーを対象として「心の解剖図」「心の外科学」を微細に描き明確に提示する精神分析に対して、「精神内科学」を目指す私の精神分析的理論と技法論を症例と共に提示したい。
*事例提供者を募集します。

さすがフロイトの創設した精神分析
【ヒステリー】と書かれています。
まあヒステリー=PTSDですから
よしとしましょう。
問題は
【覆いをつくる】ですね。
精神分析は、【分析】【操作】の方法ですから
まあしかたがないのかな?
事例提供してみましょうかニコニコ

ヱビスビール*キリンビールの無意識的命名法

PTSD研究家翠雨の日記

サッポロビールは
『恵比寿』という街の由来となった
ヱビスビールの発売120年を記念して
発祥の地で25日
ヱビスビール記念館をオープンしました。

企業戦略として
【えべっさん】のイメージが
選択されているのは興味深いです。

日本人の
無意識には
意識しなくても
七福神のイメージが
あるのでしょうね。

キリンビールの広告には
麒麟が描かれています。
これは陰陽五行説の
麒麟です。

木・火・土・金・水の
5つの気のなかの
土気の神です。

青龍・白虎・玄武・朱雀
(木)(金)(水)(火)
の四神は
キトラ古墳に描かれていますが

麒麟は隠された神で
重要なときに出現し
生死を司るイメージです。

DVシェルターで箱庭をしていたら
最後の作品に
麒麟のイメージが出現し
とっても満足そうでした。

本人は
「キリンさん」と言っていましたが…

中国人はかつてアフリカに遠征したとき
キリンを見てゆけと勧められましたが

「中国にもいるからいい」
と断ったそうです。

無意識のイメージのなかでは
キリン=麒麟です。
続きを読む

お釈迦さまの悟りとPTSD

【生老病死】は
誰にも避けられない問題ですね。

それぞれの過程において
ストレスが高まり
トラウマ(心的外傷)となる
魔境が潜んでいます。
魔境はこの世の地獄です。

他人の生老病死についても
同様にトラウマとなる可能性があり

人間存在には
二重のワナがしかけられています。

お釈迦さまの説かれた
生老病死の四苦は
平成の世でも
消滅していません。

それ以外に
怨憎会苦
愛別離苦
求不得苦
五取蘊苦

の4つが常駐で

人生は四苦八苦

PTSDや解離に満ち溢れた
世界ですが、

負けてはいられません。

七転び八起きのダルマさんの
精神で乗り切りましょう。
続きを読む