心理療法では
事実は
病の原因や治療法を含めたすべて
治癒する時に
判明するものですが
この物語でも
学園内の問題が解決したあと
ヒロインを見守ってきた人物の目を通して
お母さんがちょっと伝説に憧れていた程度なので
免疫となっていた。
それが語られました。
学内で
女生徒がいじめられて
自殺したことがあったのは事実でしたが
イジメられた理由は
同性愛で
自殺したのは男子生徒でした。
今は、男性教員
数十年も経てば
常識になるかもしれないような新しいことをすると
すぐに個性化(自己実現)することは稀で
キリスト的受苦
そういうことで人をいじめてはいけない。
虐められ危険な目に遭います。
生徒の自殺が未遂に終わったのは
不幸中の幸いでしたが
後遺症から
こころを分裂させて生きようとするようになり
男性として適応的に生きているフリをしながら
女生徒として崇め続けられるように
伝説をでっちあげ
教え子たちを催眠にかけて操作
連続殺人事件が起こりました。
完全に催眠にかかっている生徒はおらず
テレビの余興のような
催眠状態に何日も置くことはできない。
自分の目的のために
かかっているフリをして利用したり
自分が教祖(百合子さま)になりたいために
伝説に便乗して
自ら催眠状態に自分をもってゆく生徒もいました。
酔うために呑むのと同じ現象で
自己催眠にかかり
伝説が虚偽と判明したときには
自殺に追い込まれた。
ファンタジーなので
大げさな表現となっていますが
ウソの人生で
身の回りの人に
魂の殺人を行っている例は
多いと思います。
そういう死活問題のなかで
たった一人残ったひとが
自己実現するということを教える物語だと思います。
もともと強くて優しい人物だったのですが
試練でさらに強くて優しくなったことが
強調されながら
一即多の原理が底流していました。