PTSD」カテゴリーアーカイブ

病即自己実現

順教尼は
絶望の淵で
小鳥の親子の姿に
はっとしました。
ひらめいたのです。
そこからは一直線です。
庭で掃除をしていて
山で芝刈りをしていて
悟ったお坊さんもいるそうです。
こんな環境で続けられるだろうか
誰もが思うようです。
でも後から思えば
必要なものは必ず与えられた
一本道が敷かれていたとわかるそうです。
病即自己実現です。
知恵が足りないための適応障碍と診断されると
回復の過程が混乱します。
しかし、そのような例が多いです。

PTSD罹患後の人生はドラマチック

大石順教尼の生涯はドラマにもなっています。
たまたまTV大阪で観ました。
昔放映されたドラマシリーズのなかにそれはあり
若き日の市原悦子さんが順教尼を演じていました。
『わが母は聖母なりき』
だったか、そんなタイトルだったように記憶しています。
『あかんたれ』という丁稚奉公の苦労を昇華したようなお話から
このシリーズの放映を知り
なんとなく観ていましたが、
今思えば
世の中には暴力や理不尽なことが多く
PTSDに罹患する可能性は相当高いけれど
そして、なかなか理解されず
よけいにいじめられたりすることもあるけれど
あきらめなければ必ず道が開けるとのメッセージだったのかもしれません。
PTSDに罹患すると人生はドラマチックにならざるを得ないのでしょう。

絶望の淵にあるからこそ見えるものが自他を救う

順教尼の話の続きです…
事件から3年後の巡業中のある日
鳥篭の中のカナリヤを見て心を打たれました。
親鳥が雛に口で餌を運んでいる姿です。
凡人にはなんということもない光景です。
しかし傷つき絶望の淵にある順教尼の目にはこう映りました。
『鳥は手が無くても一所懸命生きている!』
順教尼は、筆を口にくわえ
書画の苦しい修行をし
学問をし
明治45年(1912)には日本画家の山口草平と結婚し一男一女の母となりました。
関東大震災に遭遇したり、夫と離婚したりしますが
昭和に入った頃から「堀江事件」の犠牲者等の冥福を祈るために仏道生活に入りました。
そして自身と同じように身体に障碍をもつ女性の収容と教育を始めました。
昭和8年(1933)には、出家・得度し
昭和11年(1936)には、勧修寺境内に身体障害者福祉相談所を開設、昭和26年(1951)に仏光院を建立しました。
書画では昭和30年(1955)日展に入選し
昭和37年(1962)、日本人初の世界身体障害者芸術協会の会員に選ばれています。
身体障害者の心の母、慈母観音と慕われた生涯でした。

平成の世の順教尼とその苦悩

大石順教尼は日本中を震撼させた話題の事件の被害者です。
しかし、身障者となった自身の姿を見世物として
寄席や地方巡業で生計を立てながら
両親を養ったそうです。
なんということでしょう。
PTSDを癒されるどころか
傷口に塩を塗られるような日々ではないですか。
現在のPTSD罹患者の境遇もさしたる違いはないと思います。
確かに臨床心理学などというものがあり
トラウマやPTSDというものが周知のものとなりはしましたが
またDVシェルターなんてものもないことはありませんが
そのPTSDの孤独と苦しみは順教尼のそれとなんら変わりがありません。
PTSDだけでもつらすぎるのに
まともな治療が施されるどころか
誤解され
殆どキワモノ扱いされることも珍しくありません。
平成の世にも見世物としての順教尼がたくさんおられます。

大石順教尼の生きざまとDV

先に、大石順教尼について紹介しましたが
根本問題はDVです。
順教尼は、明治21年の大阪・道頓堀の生まれで
15歳で芸妓への道を選び、「山梅楼」の中川万次郎という人の養女となりました。
悲劇はその山梅楼で明治38年6月21日に起こりました。
養父となった万次郎は、妻の駆け落ちから酒に溺れて狂乱し、殺傷事件を起こしたのです。
被害者は、逃げた妻の母親、弟、妹、養女にしていた二人の芸妓の5人です。
日本中を震撼させたこの恐ろしい悲劇で、順教尼ただ一人一命を取り留めました。
しかし17歳にして両腕を切断され、顔にも切り傷を受けました。見えないので見落とされがちですが、こころの傷(トラウマ)も並大抵のレヴェルではなかったでしょう。
芸の道を志したつもりが、PTSD克服への生涯へと変換させられました。
この道は一本道です。
渡るのも危険であり、途中にあるのも危険であり、ふりかえるのも危険であり、身震いして足をとめるのも危険である。                                  ニーチェ
どんなに怖くても不安でも、生きるためには渡りきるしかないんです。

大石順教尼の創作活動とPTSD

$PTSD研究家翠雨の日記
筆を口にくわえて書画を描いた大石順教尼(1888~1968)の作品や遺品を展示した記念館が、和歌山県九度山に開館したそうである。
口筆で書画を描くようになったのは、17歳の時、養父による一家6人殺傷事件にまきこまれ、両腕を失ったためである。この時、舞踊家としての輝かしい未来への夢も打ち砕かれている。
両腕を失うことは、身体的な痛み以上に心の痛みを伴っただろう。
事件の衝撃や理不尽さを17歳の少女が受け止めることは容易ではなかっただろう。
遺された書画も、PTSDの克服について我々にさまざまな示唆を与えてくれると思われるが、
順教尼の一番の功績は、【身体障碍者の母】と呼ばれていることにあると私は思う。
事件というものがPTSDという苦しみや孤独を生むことを身をもって知ったことが、
彼女を僧籍へと向かわせ、障碍をもつひとたちへのこころの支援をさせたのではないかと思うからである。
残念ながらPTSDへの無理解や無支援は存在する。
しかし、順教尼の遭遇された事件や生涯から学ぶ人が増えたらなあと夢想している。

魔女狩り

かつて【魔女狩り】なんてものがありました。
魔女なんて本当はいなかったのです。
みな人間だったに決まっています。

普通の人なら痛がるはずのものを痛がらないというような特徴を畏れたのですね。
別の文化なら神と崇めたかもしれません。

人間は自分と違うものに不安を覚えるんですね。
不安が大きすぎると耐えられなくなって、極端な行動に走る。
「魔女だ!」
魔女は火あぶりにされました。
集団ヒステリーは恐ろしいです。

現代でも心理的な意味で火あぶりにされ、社会的に抹殺されそうになっている人たちがいます。
これでは加害者も被害者もヒステリーですね。

歴史から学ぶことは案外むつかしいんですかね。
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魔女狩り

かつて【魔女狩り】なんてものがありました。
魔女なんて本当はいなかったのです。
みな人間だったに決まっています。
普通の人なら痛がるはずのものを痛がらないというような特徴を畏れたのですね。
別の文化なら神と崇めたかもしれません。
人間は自分と違うものに不安を覚えるんですね。
不安が大きすぎると耐えられなくなって、極端な行動に走る。
「魔女だ!」
魔女は火あぶりにされました。
集団ヒステリーは恐ろしいです。
現代でも心理的な意味で火あぶりにされ、社会的に抹殺されそうになっている人たちがいます。
これでは加害者も被害者もヒステリーですね。
歴史から学ぶことは案外むつかしいんですかね。

PTSD嫌悪時代

[PTSD]って言葉が嫌いな時期がありました。
なんとDVシェルターに勤務していた頃です。

私が院生の頃、【臨床心理士】の資格ができました。
その頃は5万円くらい払ってサインしたら、自動的にもらえたものです。
移行措置ですね。臨床心理士はいないから、お互いに認め合う段階でした。

今は臨床心理士の偉い先生方からの切迫ストレス面談でも自分を見失わないことが証明されないと合格しないらしいです。それで学会の重鎮は意地悪な人が増えたんだ…。

当時の私はそんなもんで自分を評価されたくない(コンプレックスの裏返しですが)、とか5万もあればワインが10本も買える(当時は貧しかったから50本くらい?)と感じ、指導教官にどうするのか(当然取るでしょうということです)と聞かれても、「あんなの取るのは恥です!」と拒否しました。

「あんたええ根性しとるな(名古屋人でした。酒豪で食道がんで早死にしました)」という言葉を真に受け20年…。

今は五分五分ですね。
多分国家資格にはならないと思うけど、資格ないと言うのはこの世界では相当浮いた存在です。
当然持っているだろうという前提(私は相当な非常識)で表向きは大丈夫ですが、取得していないとなるとドン引きです。

長くなりましたが、そういう臨床心理士が、何か事件でもあるたびに「こころのケア」に派遣されたという新聞記事を見るたびに、「こころのケア」に嫌悪感をもってしまったのです。

DVシェルターでもDV被害にあえば必ずトラウマ(心的外傷)が起きて、PTSDに罹患するというような、そしてそのような人は①にこうなり②にこうなり…だから自分で考えずに専門家である我々の指示に従うようにといわんばかりの体制に反感をもってしまったのです。

続きはまた!
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PTSDって案外普通にあるってことを知るべきかも

GOOLE記事から
ノエビア副社長を逮捕=女性の夫に嫌がらせメール-携帯など送信100回・兵庫県警
 以前交際していた女性の夫に嫌がらせメールを繰り返し送り付けたとして、兵庫県警生活安全企画課は2日、ストーカー規制法違反、脅迫などの疑いで、大手化粧品メーカー「ノエビア」(東京)副社長で「常盤薬品工業」(大阪)社長の大倉尚容疑者(43)=神戸市東灘区=を逮捕した。同課によると、「間違いありません」と容疑を認めているという。

PTSDって案外多いのではないかと思う。
別の会社では社長であるような人がストーカーをする。

ストーカーなんてカタカナで軽く書いてるけど、
現実検討能力が欠如してる=重篤な病気ってことでしょ!
女性が嫌がっているのに、あれは照れてるんだとか、周囲がやきもち焼いて邪魔するんだとか
国家権力までが妨害する(究極の妨害が起こる)ほどの大恋愛なのだと妄想が爆発する。

妄想の泉が沸くと、常識人はひとたまりもない。
少なくとも逮捕&拘置所での数日をもってしか治療効果はないだろう。

分別あるはずの大人にもいるってことを平成の社会は学習すべきですね。

大人だからって信用されない。
きびしい世の中を生き抜きましょう。
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