朝日新聞『獅子頭』第三十八話  ユング心理学の功罪

広大な中国では
地方によって
気候や
地理的条件が
全く異なる。

結果的に
手に入る食材も
違ってくる。

何を好むかと
言うことの前に

天から与えられた
食材で
なんとか
命をつないでいかねば
ならない。

いくら厳しい環境にあっても
そうするしかなく

創意工夫が
長い長い歴史の中で
続けられた。

考えてみれば
料理は
集合的無意識
(普遍的無意識)にある
知恵の具現化のようなもの
である

四川の人は
辛いものが好きだから
激カラ料理を食べている
のではない。

仏パリ大学では

ノリ・寒天なんてものは
北米の人にとっては
ダイエット食品にすぎないが
日本人の一部は
(今回の研究では13人中5人)
腸内細菌の力を借り
紅藻類を分解して栄養分にしている
ことが
わかったので
英科学誌ネイチャーに発表する
らしい。

我々と欧米人では
鼻の高さや足の長さ
以上に
体内環境が違うことが
科学的に証明された
わけである。

人間のこころも
同じで
西洋人モデルのユング心理学を
日本人モデルに
書き換えることは
焦眉の問題
である。

それをサボっているから

PTSDが
うつ病や
発達障害や
適応障害に
誤診され

薬漬けにされ
施設で虐待される
悲劇があとを絶たない。

かぐや姫がわがままだと
いうような
臨床家は

百害あって
一利なし

早く撤退すべきなのである。

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