皇帝は
幼くして父を亡くし
淋しいです。
しかも
陰謀により
皇帝になれなかった父の肖像画は
宮廷にはありません。
写真などない時代のことですから
かすかでおぼろげな
父の記憶が日々消えてゆく
不安もかかえています。
PTSDになりそうな
こころの負荷を背負って
老獪な大臣たちを相手に
公務をするのですから
大変なことです。
―似たような心境の人が
いかに多いかの証左でしょうが
策略陰謀渦巻く世界に生きる
韓国時代劇の人間たちは
平成日本の私たちのように
単純気楽ではなく
考えられる不幸な事態を予想して
いろいろ手を打ったようです。
(あきらめないところも
すごく勇気づけられます)
悪事がばれ
皇帝として追尊される可能性を
畏れる陰謀者にみつからないように
五竹会という
画界の5人のメンバーの肖像画の
眼耳鼻口あごのパーツに1つ1つ
絵を隠したのです。
10年前に暗殺された
大画人が似てない肖像画を
5枚も描いたことを
妙だと思う主人公らには
解決の糸口が見えました。
今の日本の専門家なら
老衰で筆が衰え
認知症の兆候もあると
言うでしょう。
わが国の心理学会も10年前に
変質しました。
私も絵師のように
『竹取物語』の公案を
解きつくしたいと
考えています。
続きを読む