『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が
異例の大ヒットを記録している秘訣として
トラウマを扱うおどろおどろしい話に対して
ドラキュラのような鬼の世界
これだけだとグロテスクで直視しがたい。
登場人物たちの いい子さが
光と影で
より際立つからではないかという指摘があります。
対比としてはその通りだと思うのですが
「いい子」については
過去に議論されてきた経緯もあり
「素直さ」ではないかと考えます。
日本語にしかない言葉で
武道でも「極意」
いい子は
良い悪いで言うと良い子なのですが
しばしば大人にとって都合の良い子になりやすく
優しくて他者配慮性があり
周囲の空気を読んで自分を押し殺し
忖度
こころを病みやすいと考えられるようになりました。
いじめやパワハラの餌食になっても
いい子のままでいると
…悲劇が起きますね。
では悪い子がいいのかと言えば
いじめっ子になる?
そんなはずはないわけで
どういう子が理想なのかという疑問に答えて
現れたのが
『崖の上のポニョ』の宗介でした。
宮崎駿の話から
保育園にポニョを隠し持っているのは
ルール違反で
家出娘ポニョを探しに来たお父さんに引き渡さない等
常識外れなところがあり
いい子とは言えません。
トップダウンで言いなりの
エテ公🐒(公認心理師)は「いい子」です。
【鬼殺隊】のように政府非公認でないと太刀打ちできない世界
「守ってあげるからね」と言うのは簡単ですが
その約束を守ろうとすると
律儀です。
上のような常識の壁を
いくつも超えていく必要があり
それを支えるのが
「素直なこころ」なのです。
5歳の子どもである上に
大人より素直だと言われる。
子どもにありがちな自己中心性も低く
無私
お母さんのような積極的な関心のみで
ポニョを理解しようとし
直観で
胡散臭いお父さんからポニョを守りましたが
心理学者のお父さんから
しつけと称して虐待されていたので
ポニョは家出するようになった。
それを支えたのが素直なこころでした。
鬼になってしまった妹を元通りにすることに
魚の子ポニョは人間になる。
専心するのも
仲間が立派ではなくちょっと変わった人たちというのも
似た構図ですね。
古事記の神々も変わった人が多く
人間的です。
心理学の「し」の字も感じられない話の中で
PTSDは治療されるのです。
トラウマ問題を解決する原理は1つだからでしょう。