獅子頭」カテゴリーアーカイブ

朝日新聞『獅子頭』第三十六話  理解を阻む感情論の正体

二順は
料理の背景にある
壮大な
歴史と文化を
雲紗の父親から
教わり始めました。
ところが…
雲紗の母親は
東北料理の解説が始まると
すぐに
感情を害し始めます。
「(東北人は)単純だの無骨だのって
あんたのようなずる賢くって偉そうな
南蛮人にはなりたくないね」
父親は
東北がいいとか悪いとか
言ってるんじゃなくて

歴史的な話をしているのだから
怒らないで聞いてよと
なだめますが
いつもは
やさしく穏やかな
雲紗の母親が
もはや半ばコントロールを
失っているかのようです。

PTSD研究家翠雨の日記
料理の話が
そっくりそのまま
個人の性格の話に
すりかわっているみたいで
大きな混乱が
起きています。
無意識にある
コンプレックスが
刺激されて
感情のコントロールが
できなくなってしまいかけて
いるのですね。
食べ物は
このように
刺激を受けやすい
鬼門のような
意味を持っているのですよ

鬼門とは
よくも悪くも
変化宮のことです。
見方につけるか
敵に回すか
雲泥の差になりますが
リセットにまつわる
こころの秘密が
ここにあります。
拒食というPTSDも
修行における断食も
ここに関する問題です。
雲紗の母親は
変化したい
(理解を深めたい)から
怒っているのでしょうね。
愛すべき人ですニコニコ
全く馬鹿な話で
ナンセンスと感じたら
無視しますよ。
つまり
【怒り】という防衛機制を
使いながら
この場に
なんとか適応しようと
しているのです。
怒りが静まれば
よい&悪い
(陰陽)を
超えて
料理を深く知る
太極への
パスポートを得ることに
なります。
そしてここは
対話による得心で
超える必要があります。
怒りを薬で静めるとか
説得で抑圧させるとかでは
ありません。
とか偉そうに言ってますが…
私も学会で雲紗の母親を
大勢怒らせてきたかもあせる

朝日新聞『獅子頭』第三十五話 歴史や文化を無視した心理療法は殺人である

二順は

教科書に弱く
実技に強いタイプの
料理人のようです。

火の調整や
中華鍋の扱いなんかが
うまくできたら
それで充分だと
思っているようですが

雲紗の父は
料理は
その土地の
歴史や地理に
大いに関係しているから
それを
知ろうともしなかったら
店をやってこられなかったと

注意します。

心理療法も
同じです。

現実に
目の前にいる人を
相手にするのですが

その人の
歴史を無視して
しんどそうだったら
うつ病とか
勉強できなかったら
発達障害とか
そういう見方だけで
励ましたり
医者を紹介したり
するだけだから

そのうつ病を
いつまでたっても治せないし
発達障害を増やしすぎて
薬づけにしたり
絶望させたりしているうちに
死なせてしまうように
なるのです。

なぜしんどくなったのか
なぜ勉強できないのか
その人のこれまでの
歴史と現状を照合しながら
一緒に考えるのが
本当の心理療法です。

また西洋にはキリスト教文化
日本には仏教や陰陽五行説が
あるのですから

癒される物語も
違うわけです。

人魚姫では
絶望が深まってしまうから
『崖の上のポニョ』を
どうしてもみんなに見て欲しくて
宮崎監督は
苦労に苦労を重ねて
泣きながら制作されたのですよ。
続きを読む

朝日新聞『獅子頭』第三十五話 歴史や文化を無視した心理療法は殺人である

二順は
教科書に弱く
実技に強いタイプの
料理人のようです。
火の調整や
中華鍋の扱いなんかが
うまくできたら
それで充分だと
思っているようですが
雲紗の父は
料理は
その土地の
歴史や地理に
大いに関係しているから
それを
知ろうともしなかったら
店をやってこられなかったと

注意します。
心理療法も
同じです。
現実に
目の前にいる人を
相手にするのですが
その人の
歴史を無視して
しんどそうだったら
うつ病とか
勉強できなかったら
発達障害とか
そういう見方だけで
励ましたり
医者を紹介したり
するだけだから
そのうつ病を
いつまでたっても治せないし
発達障害を増やしすぎて
薬づけにしたり
絶望させたりしているうちに
死なせてしまうように
なるのです。
なぜしんどくなったのか
なぜ勉強できないのか
その人のこれまでの
歴史と現状を照合しながら
一緒に考えるのが
本当の心理療法です。
また西洋にはキリスト教文化
日本には仏教や陰陽五行説が
あるのですから
癒される物語も
違うわけです。
人魚姫では
絶望が深まってしまうから
『崖の上のポニョ』を
どうしてもみんなに見て欲しくて
宮崎監督は
苦労に苦労を重ねて
泣きながら制作されたのですよ。

朝日新聞『獅子頭』第三十四・三十五話 PTSDを回避しないで【昇華】させる

二順は

料理学校に
入学しても
ジョギングをしています。

有名料理店で
まかない料理作りから
お客さんへ出す料理作りに
昇格しても
バイト先では
雲紗の父が
二順を鍛えてくれます。

数年のうちに
どんどん
別天地に
身を投じている
二順ですが

過去とつながりが
切れていない
のが
1つの特徴です。

トラウマを
回避しない生き方

なんとなく
現れているように
思います。

舞台に戻る気は
なさそうですが

それは
大怪我をしたときの
トラウマを
思い出させる
トレーニングから
逃げているわけではないし

なにより
料理人になりたい
と思うようになったのは
大怪我のトラウマと
密接な関係

あるわけですから。

見事な【昇華】
期待できそうです。

*昇華とは
苦しみや恐怖、不安、嫌悪感、羞恥心などのコンプレックスを
芸術や生きざまや、宗教、哲学など
一見それとはわからないようなかたちに変容させることです。
【マジック】のような【錬金術】のような
でも
本当に存在する【魔法】です。
宮崎駿監督はポニョでこれを描こうとしたとパンフレットに書いてあります。
続きを読む

朝日新聞『獅子頭』第三十四・三十五話 PTSDを回避しないで【昇華】させる

二順は
料理学校に
入学しても
ジョギングをしています。
有名料理店で
まかない料理作りから
お客さんへ出す料理作りに
昇格しても
バイト先では
雲紗の父が
二順を鍛えてくれます。
数年のうちに
どんどん
別天地に
身を投じている
二順ですが

過去とつながりが
切れていない
のが
1つの特徴です。
トラウマを
回避しない生き方

なんとなく
現れているように
思います。
舞台に戻る気は
なさそうですが
それは
大怪我をしたときの
トラウマを
思い出させる
トレーニングから
逃げているわけではないし
なにより
料理人になりたい
と思うようになったのは
大怪我のトラウマと
密接な関係

あるわけですから。
見事な【昇華】
期待できそうです。
*昇華とは
苦しみや恐怖、不安、嫌悪感、羞恥心などのコンプレックスを
芸術や生きざまや、宗教、哲学など
一見それとはわからないようなかたちに変容させることです。
【マジック】のような【錬金術】のような
でも
本当に存在する【魔法】です。
宮崎駿監督はポニョでこれを描こうとしたとパンフレットに書いてあります。

朝日新聞『獅子頭』第三十二話  順風

雲紗のおかげで
運良く
有名レストランで
アルバイトができるようになり

まだ一ヶ月少ししか
経っていないのに
またもや
雲紗のおかげで
料理長に腕を認められて
本物の料理人に
昇格できました。

さらに
雲紗は
結婚まで
考えてくれて
います。

うまくいくときは
何もかもが
うまくいったり
しますね。

【風】が吹いてくる
という感じですか。

風は
5気のなかでは
木気

人生の春ですね。
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朝日新聞『獅子頭』第三十二話  順風

雲紗のおかげで
運良く
有名レストランで
アルバイトができるようになり
まだ一ヶ月少ししか
経っていないのに
またもや
雲紗のおかげで
料理長に腕を認められて
本物の料理人に
昇格できました。
さらに
雲紗は
結婚まで
考えてくれて
います。
うまくいくときは
何もかもが
うまくいったり
しますね。
【風】が吹いてくる
という感じですか。
風は
5気のなかでは
木気
人生の春ですね。

朝日新聞『獅子頭』第三十一話 崖の上のポニョという名の冒険

今や
寝ても醒めても
夢見る
獅子頭

それを
頼まれもしないのに

もっと言えば
チャンスや温情を利用して

有名料理長に
味見してもらいました。

叱られる覚悟でしたが

料理長は
自分用にも
もう1つ作って頂戴と
オーダーしました。

気になる

試したい

知りたい

ことがあるなら

いくら怖くても
命を懸けて

試さなくてはならない
そんな時期が
人間には
あるのではないでしょうか?

崖の上から
飛び込めば

飛び込まれた人は
それを
無視なんて
とても
できないのでは
ないでしょうか。

如人千尺懸崖上樹
崖の上のポニョ

の精神が冒険です。
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朝日新聞『獅子頭』第三十一話 崖の上のポニョという名の冒険

今や
寝ても醒めても
夢見る
獅子頭
それを
頼まれもしないのに
もっと言えば
チャンスや温情を利用して
有名料理長に
味見してもらいました。
叱られる覚悟でしたが
料理長は
自分用にも
もう1つ作って頂戴と
オーダーしました。
気になる
試したい
知りたい
ことがあるなら
いくら怖くても
命を懸けて
試さなくてはならない
そんな時期が
人間には
あるのではないでしょうか?
崖の上から
飛び込めば
飛び込まれた人は
それを
無視なんて
とても
できないのでは
ないでしょうか。
如人千尺懸崖上樹
崖の上のポニョ
の精神が冒険
です。

朝日新聞『獅子頭』第三十話 今はなき自己実現の物語に必須の冒険

有名レストランで働く
チャンスドキドキ

さらには

従業員のまかないを
一人で作らせてもらう
チャンスドキドキ

ありがたいことです。
感謝しなければなりません。

しかし

陰陽の法則から言うと
1つのワナも叫び
あります。

みえないワナだから
たくさんの人が
そこで
自己実現の物語を
終了してしまいます。

西洋の物語なら
ハッピーエンドで
すむのですが

わが国では
ユングの自己実現
(個性化の過程)は
【道】ですから

終了したら
肉体は生きているかも
しれませんが

精神的には
生ける屍です。

PTSDの場合は
吸血鬼や
ゾンビとして

さらに厄介な存在に
なります。

後進に
嫉妬し
あきらめさせたりする
存在になるのですドクロ

夢を毎晩見ますね。
精神は生涯夢を観続けているのです。

ニーチェなんかは
東洋思想を
学び

道を【橋】
表現していますよ。

どうすれば
夢を観つづけられるか?

道を歩き続け
橋を渡り続けることが
できるか?

それは
冒険し続けることです

タブーを破ること。
前例を破ることです。

二順の場合は
メニューにないものを
作りました。

恋人の雲紗が
そそのかしたのです。

アダムとイブみたいですがドキドキ

料理長に怒られるかどうか
明日のお楽しみです。

心理療法では
いつも書いてますがしょぼん
冒険させてもらえないのが
普通です。

人生の醍醐味も
命も
奪うなんて
悪魔だ!
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