普通の人は
加齢に伴って
転倒に気をつけるようになる。
履物を選び
衰えたバランス感覚に見合う
歩き方走り方を
工夫している。
しかし
それでも転ぶことはある。
そんなとき
普通の高齢者には
記憶がしっかりある。
『あっ!危ない。転ぶ!』と
気づいてから
スローモーションで
「あ、痛っ!」と言うまでの
記憶がある。
そのせいか
とっさにだが
無意識的に
なるべく致命的なけがにならないように
自分をかばう。
しかし
重症PTSDになると
気づいたら
『こけてた』という感じで
記憶がすっと抜けている
人がいる。
頭や顔をかばおうという
配慮はゼロ。
簡単な転倒で
前歯を失う人さえいる。
そして
そんなことを繰り返す自分のことを
少しも妙だとは
思わない。
―普通は怖くなるだろう。
周囲が「大丈夫か?」と
心配するのみ。
【解離】が相当効いている。
転倒による生傷が絶えない重症PTSD
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