巌窟王を思い出しました。
無実の罪で
監獄に送られ
長い年月を過ごした後
脱獄して
巨万の富を手にし
モンテ・クリスト伯爵を名乗って
自らを陥れた者たちの前に現れ
復讐する物語ですが
物事が反転しだしたのは
獄中の常に陽の当たらない土牢の奥で
無為の日々を過ごし
餓死自殺を図ったあとでした。
朦朧とした意識の中で
穴を掘る微かな音に気付き
自分も穴を掘って
隣の独房に投獄されていた神父と出会い
身の上話を聞いてもらい
自らの身に何が起こったのかを理解
復讐を決意し
無知無学でしたが
様々な学問をならい
とある島に隠された財宝の在り処も託され
病死した神父の遺体と入れ替わって
脱獄に成功したのです。
要するに
どうしようもない理不尽な絶望のなかで
さらに断食すると
感覚が研ぎ澄まされ
智恵と出会い
心身霊が豊かに成長し
救われた人のお話です。
美食家であった著者の
空想としても
補償作用
興味深いですね。




