獅子頭」カテゴリーアーカイブ

朝日新聞『獅子頭』第六話 一太極二陰陽の予感

二順と兄は
父親に連れられ
雑技学校へ向かっていますが…
今の日本と違い、
農村と都会の違いは
歴然
掛け合い漫才の
ボケとツッコミさながらに
おおはしゃぎしています。
本人は大真面目に言っているのですが
バスなんてのを初めて見たので
「家が走ってる」なんて発言の
オンパレードですからね。
ぼけてるようにしか見えない。
ボケとツッコミ
陰と陽ですね。
落語では一人で
陰と陽を演じます。
あっち向いたり
こっち向いたり
しながら
話はどちらでもない
オチを迎えます。
西洋の【二元論】に対して
我々には
易陰陽五行の説の
【一太極二陰陽】の法則があるのでは?
とは私の持論です。
田舎と都会を
統合するとかじゃなくて
都会人になっておしまいと
いうのではなくて
もっと大きなスケールの話に
なるはずです。
学校について
美人の先生に
挨拶します。
農村では
見たことがないような
美人です。
雑技の修行というものの
精神性を暗示しているような
予感もします。
 

朝日新聞『獅子頭』第五話 いよいよ崖の上へ

二順も
小学生になり
父のいる都会の雑技学校というのは
猿みたいに木の枝歩けるようになるような
学校だと
クラスメートに言ったり
するようになりました。

そしてその雑技学校へ
進学できることになります。
兄と一緒です。

新しい服
母と離れて
知らない土地へ
【個性化の過程】の始まりです。

かぐや姫なんかでも
衣が変わると人格が変わったりしますし、
聖書には
「あなたは父の家を出て…」と
個性化の場面では
衣服や住む場所の変更が
象徴として表現されます。

まあ現実でもそういうものですね。

自分も
猿みたいに木の枝を歩けるように
なるのかと聞くと
母は
孫悟空みたいになれると答えます。

猿みたいに木の枝を歩くというのは
【如人千尺懸崖上樹】的ですし、
【孫悟空】は
【空(くう)】を悟る子孫ですからね

象徴的には
同じような意味です。

父と一緒ですが、
家出したポニョと
深いところでは同じ境遇です。
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朝日新聞『獅子頭』第五話 いよいよ崖の上へ

二順も
小学生になり
父のいる都会の雑技学校というのは
猿みたいに木の枝歩けるようになるような
学校だと
クラスメートに言ったり
するようになりました。
そしてその雑技学校へ
進学できることになります。
兄と一緒です。
新しい服
母と離れて
知らない土地へ
【個性化の過程】の始まりです。
かぐや姫なんかでも
衣が変わると人格が変わったりしますし、
聖書には
「あなたは父の家を出て…」と
個性化の場面では
衣服や住む場所の変更が
象徴として表現されます。
まあ現実でもそういうものですね。
自分も
猿みたいに木の枝を歩けるように
なるのかと聞くと
母は
孫悟空みたいになれると答えます。
猿みたいに木の枝を歩くというのは
【如人千尺懸崖上樹】的ですし、
【孫悟空】は
【空(くう)】を悟る子孫ですからね
象徴的には
同じような意味です。
父と一緒ですが、
家出したポニョと
深いところでは同じ境遇です。

朝日新聞『獅子頭』第四話 『崖の上のポニョ』っぽい?!

時が経ち、
三話で赤ん坊だった【二順】
の父親は

退役軍人の兄のおかげで
貧しい農村を出て
都市の雑技学校の
食堂の調理師になった。

家を出る前
農民の父親に
母親が調理の特訓をしようとする。

ダメだダメだと
厳しいことを言う母親に
父親は
野菜を油で炒めて
塩と胡椒を加えるという
基本はどこでも同じだし
職場では
油がふんだんに使えるし
味の素もあるだろうから

大丈夫だと返す。

この家では
ろうそくの明かりのもと
きゅうりの味噌漬けと粟のご飯だけの
食事が普通だ。

第一話で【文革】に触れていたが、
【文明】というモチーフが
底に流れているような気がする。

中華料理と言えば
【火食】のイメージだが、

二順の家のように
火を使う以前の文化水準があり

易学の
【先天易】と【後天易】の間に
【火食】
がある。

火を使うか否かで
哲学ががらりと変わってしまう
ということを
昔の中国人は知っていたのだ。

この哲学は
もちろん
【陰陽五行説】
お釈迦さまの掌のように
あらゆるものを乗せることができる。
つまり、説明することができる。

中国文化も政治も食事も
医療も占いも
すべての基本に
【陰陽五行説】がある。

さらに
【味の素】
これは世界を席巻している。
外国に行けば、
その国の味を楽しみたいと思うが
ベトナムでもタイでも
味の素のびんや広告を見かける。
「これがないと」
と言われるとちょっとショック…

みんな同じ味になってしまう。

英語で説明すると
なんだか内容が軽くなってしまうものだが
味の素で日本もそういう文化破壊の
片棒を担いでいる。

原始的な生活から文明化へ
そしてグローバルスタンダードへの習合

易もいつかまた
後天易から進化させなくてはならないのかもしれない。

二順が兄に
父の行った【雑技学校】の【雑技】って
何?と聞くと、

サルみたいに木の枝を歩くことかなあ
と答えた。

木の枝といえば
【如人千尺懸崖上樹】

危機に見舞われて克服していくわけだから

『獅子頭』も
『崖の上のポニョ』かな…
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朝日新聞『獅子頭』第四話 『崖の上のポニョ』っぽい?!

時が経ち、
三話で赤ん坊だった【二順】
の父親は
退役軍人の兄のおかげで
貧しい農村を出て
都市の雑技学校の
食堂の調理師になった。
家を出る前
農民の父親に
母親が調理の特訓をしようとする。
ダメだダメだと
厳しいことを言う母親に
父親は
野菜を油で炒めて
塩と胡椒を加えるという
基本はどこでも同じだし
職場では
油がふんだんに使えるし
味の素もあるだろうから

大丈夫だと返す。
この家では
ろうそくの明かりのもと
きゅうりの味噌漬けと粟のご飯だけの
食事が普通だ。
第一話で【文革】に触れていたが、
【文明】というモチーフが
底に流れているような気がする。
中華料理と言えば
【火食】のイメージだが、
二順の家のように
火を使う以前の文化水準があり
易学の
【先天易】と【後天易】の間に
【火食】
がある。
火を使うか否かで
哲学ががらりと変わってしまう
ということを
昔の中国人は知っていたのだ。
この哲学は
もちろん
【陰陽五行説】
お釈迦さまの掌のように
あらゆるものを乗せることができる。
つまり、説明することができる。
中国文化も政治も食事も
医療も占いも
すべての基本に
【陰陽五行説】がある。
さらに
【味の素】
これは世界を席巻している。
外国に行けば、
その国の味を楽しみたいと思うが
ベトナムでもタイでも
味の素のびんや広告を見かける。
「これがないと」
と言われるとちょっとショック…
みんな同じ味になってしまう。
英語で説明すると
なんだか内容が軽くなってしまうものだが
味の素で日本もそういう文化破壊の
片棒を担いでいる。
原始的な生活から文明化へ
そしてグローバルスタンダードへの習合
易もいつかまた
後天易から進化させなくてはならないのかもしれない。
二順が兄に
父の行った【雑技学校】の【雑技】って
何?と聞くと、
サルみたいに木の枝を歩くことかなあ
と答えた。
木の枝といえば
【如人千尺懸崖上樹】
危機に見舞われて克服していくわけだから
『獅子頭』も
『崖の上のポニョ』かな…

朝日新聞『獅子頭』第三話 PTSD予防

盲目の老人に
赤ん坊の将来を占ってもらったあと
名前をつけてもらう。

ここでの占いは
宣告ではなく
予言

あたるかもしれないし
あたらないかもしれない。

あたるも八卦
あたらぬも八卦の
【陰陽五行説】

PTSDに関しても
ショックな出来事があって
トラウマになる場合もあるし
トラウマにならない場合もある。

兄のときは
将来の挫折が予想されたので
【大順】という
追い風に乗るような人生を願う名前になった。

わが国でも
かつて【水害】に悩まされた先人は
逆に【火祭り】の呪術で乗り切ろうとした。
「水害でダメージを受けるよ」
「ああそうですか」で
済まさず、
先手を打つのである。

【水剋火】(水は火を消す)の法則
普通は水が強いが
多量の火を用意して水に対抗しようとする。
相手が大自然であっても
生きるためには
泣き寝入りしてられない。
法則なんてクソ食らえ!
法則を逆手にとって立ち向かう

ねぶた祭りなどは
とても人気があります。
【陰陽五行説】など知らなくても
無意識にインプットされたものが
不屈の精神をよび覚まそうとするから
魅力的に感じるのではないでしょうか?

この弟は
【二順】

挫折があっても追い風に乗れるし
挫折がなくても追い風に乗れる。

二重の順で
めでたいと老人は勧める。

天災や事故や事件に見舞われて
トラウマが予想されるとき
トラウマ化しても
トラウマ化しなくても
どちらでも対応できるような
措置が自然になされたら
理想だろう。

「事件を忘れろ」と否認されるのも危険だし
「PTSDになるから心のケアを」と
頭ごなしに押し付けられるのも
気味が悪い。

いつか書いた
【ナマハゲ】みたいな
自然な予防ワクチンを
考案したいと思っている。

参考文献*カミナリさまはなぜ
へそをねらうのか  吉野裕子 サンマーク出版
続きを読む

朝日新聞『獅子頭』第三話 PTSD予防

盲目の老人に
赤ん坊の将来を占ってもらったあと
名前をつけてもらう。
ここでの占いは
宣告ではなく
予言

あたるかもしれないし
あたらないかもしれない。
あたるも八卦
あたらぬも八卦の
【陰陽五行説】
PTSDに関しても
ショックな出来事があって
トラウマになる場合もあるし
トラウマにならない場合もある。

兄のときは
将来の挫折が予想されたので
【大順】という
追い風に乗るような人生を願う名前になった。
わが国でも
かつて【水害】に悩まされた先人は
逆に【火祭り】の呪術で乗り切ろうとした。
「水害でダメージを受けるよ」
「ああそうですか」で
済まさず、
先手を打つのである。
【水剋火】(水は火を消す)の法則
普通は水が強いが
多量の火を用意して水に対抗しようとする。
相手が大自然であっても
生きるためには
泣き寝入りしてられない。
法則なんてクソ食らえ!
法則を逆手にとって立ち向かう
ねぶた祭りなどは
とても人気があります。
【陰陽五行説】など知らなくても
無意識にインプットされたものが
不屈の精神をよび覚まそうとするから
魅力的に感じるのではないでしょうか?
この弟は
【二順】
挫折があっても追い風に乗れるし
挫折がなくても追い風に乗れる。
二重の順で
めでたいと老人は勧める。
天災や事故や事件に見舞われて
トラウマが予想されるとき
トラウマ化しても
トラウマ化しなくても
どちらでも対応できるような
措置が自然になされたら
理想だろう。
「事件を忘れろ」と否認されるのも危険だし
「PTSDになるから心のケアを」と
頭ごなしに押し付けられるのも
気味が悪い。
いつか書いた
【ナマハゲ】みたいな
自然な予防ワクチンを
考案したいと思っている。
参考文献*カミナリさまはなぜ
へそをねらうのか  吉野裕子 サンマーク出版

朝日新聞『獅子頭』第二話【ラポール】

文化大革命の
【破除迷信】のスローガンに
表向きは
従順なふりをしていますが

盲人のおじいさんに
生まれたばかりの子の
行く末を占ってもらいます。

貧しい父親は
貧しいながらも
精一杯のお礼を
持参し

盲人のおじいさんは
大丈夫かと
気遣います。

心理学で
【ラポールの形成】
と言います。

こころに橋をかける感じですね。
診察室に入室する前から
診断名がカルテに書かれているような
医者との間にラポールはありません。

お互いに心が自由に交流していること
それが心理療法の基本です。

ラポールがない関係では
いくらお金を積んでも
相手が高名な医者でも
こちらが必死でも
すべて水の泡です。

両親が
赤ん坊の生まれた時刻と性別を
伝えると

老人は
赤ん坊の体温を頼りに
接近し

赤ん坊は
驚いて泣き出します。

ラポールの第二段ですね。
こうやってだんだん接近し強化していきます。

泣き声から
【元気】がよいと伝え、
感覚的につかんだ人相と
生まれた時刻から
将来は安泰だと伝えます。

中国のお話ですから
易陰陽五行説が生きた物語です。
【元気】の気は
木気・火気・土気・金気・水気の5気で
すべての基本です。
西洋科学なら
酸素・窒素・炭素…というところですか。

そのおおもとがしっかりしていることを
まず確認するのですね。
泣き方で
呼吸やこころのエネルギーの状態がわかりますからね。

生まれた時刻と干支で
小さな人間存在を
大いなる時間の流れにおいてみるのですね。
とても哲学的です。
西洋占星術と重なる部分もあるし
そうでない部分もあるでしょう。

大事なのは
固定した運命と決め付けるのではなく
起こりそうな問題を予想して
あらかじめ手を打っているところです。
これは仏教にも見られます。
(キリスト教が背景にある
人魚姫は運命が決まっています)

チベットの病院では
暦を発行しますし
チベット医学は心理学で
脈などを重視します。
その上で
現代流の西洋医学も研究しています。

心理療法も
西洋的な知識とテクニックだけでなく
ラポールや哲学を大事にしなければなりません。
続きを読む

朝日新聞『獅子頭』第二話【ラポール】

文化大革命の
【破除迷信】のスローガンに
表向きは
従順なふりをしていますが
盲人のおじいさんに
生まれたばかりの子の
行く末を占ってもらいます。
貧しい父親は
貧しいながらも
精一杯のお礼を
持参し
盲人のおじいさんは
大丈夫かと
気遣います。
心理学で
【ラポールの形成】
と言います。
こころに橋をかける感じですね。
診察室に入室する前から
診断名がカルテに書かれているような
医者との間にラポールはありません。
お互いに心が自由に交流していること
それが心理療法の基本です。
ラポールがない関係では
いくらお金を積んでも
相手が高名な医者でも
こちらが必死でも
すべて水の泡です。
両親が
赤ん坊の生まれた時刻と性別を
伝えると
老人は
赤ん坊の体温を頼りに
接近し

赤ん坊は
驚いて泣き出します。
ラポールの第二段ですね。
こうやってだんだん接近し強化していきます。
泣き声から
【元気】がよいと伝え、
感覚的につかんだ人相と
生まれた時刻から
将来は安泰だと伝えます。
中国のお話ですから
易陰陽五行説が生きた物語です。
【元気】の気は
木気・火気・土気・金気・水気の5気で
すべての基本です。
西洋科学なら
酸素・窒素・炭素…というところですか。
そのおおもとがしっかりしていることを
まず確認するのですね。
泣き方で
呼吸やこころのエネルギーの状態がわかりますからね。
生まれた時刻と干支で
小さな人間存在を
大いなる時間の流れにおいてみるのですね。
とても哲学的です。
西洋占星術と重なる部分もあるし
そうでない部分もあるでしょう。
大事なのは
固定した運命と決め付けるのではなく
起こりそうな問題を予想して
あらかじめ手を打っているところです。
これは仏教にも見られます。
(キリスト教が背景にある
人魚姫は運命が決まっています)
チベットの病院では
暦を発行しますし
チベット医学は心理学で
脈などを重視します。
その上で
現代流の西洋医学も研究しています。
心理療法も
西洋的な知識とテクニックだけでなく
ラポールや哲学を大事にしなければなりません。

朝日新聞『獅子頭』第一話【破除迷信】の風刺

1967晩春
貧しい家に
一人の赤ん坊が生まれ
両親は貧しい盲人のおじさんに
行く末を占ってもらいに行った。

文化大革命のただなか
【迷信を打ち破ろう!】
というスローガンに
表向きは従順に従っているが、
実際は
やはり村の古い習わしどおり
占ってもらう。
赤ん坊をぼろ布団につつむほどの貧しさでも
なけなしのお金を包んで…

これが普遍的なスタイルでしょうね。

【新型うつ病】とか
【適応障害】とか
【人格障害】とか
あれこれハイカラに誤診され
上から目線で【指導】されるばかりで
治してもらえなくても

別なところで
密かに
自分の頭で判断し
信じて行動する。

顔がいろいろあって
阿修羅像みたいだけど…
【解離】させなきゃ
克服の道を歩めないからべーっだ!
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